今回は、「会社のイベント」が企業にもたらすメリットを説明します。※本連載は、「職場の基礎代謝®」専門家、沖縄人財クラスタ研究会の代表理事である白井旬氏の著書、『生産性を高める職場の基礎代謝』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋し、組織の生産性を向上させる「職場の基礎代謝」と、社員の能力×職場の基礎代謝=会社の実力(組織の生産性)という考え方を紹介します。

会社のイベントに復活の兆しが!?

かつては、若手社員に敬遠される、会社イベントの代表的存在といえば、「飲み会」「運動会」「社員旅行」でした。しかし2014年頃から、「運動会」の効果が見直され、「復活の兆しを見せている」という記事が出始めました。

 

実際、2014年11月11日放送「ガイアの夜明け」(テレビ東京系列)の「シリーズ『働き方が変わる』第9弾社内の〝見えない壁〞をぶち壊せ」で「運動会」が取り上げられています。

 

また、2016年9月13日の「リクナビNEXTジャーナル」にも「『社内運動会』が再ブームの兆し? 成功の秘訣は『参加者目線』」という記事があり、運動会を企画・実施した企業担当者の声として「想像以上のメリットがあった」というものがあります。

社員同士の交流が生まれ、パフォーマンスも向上

この「運動会」の効果について、企業経営者や人事担当者、そして、組織活性化コンサルタントにもヒアリングをしてみると、概ね、以下のような回答が得られました。

 

■運動会の効果

①他部署や関わりのないメンバーとの交流が生まれる。

②メンバーの本来のキャラクターや意外な一面を発見できる。

③経営者や役職者と社員との距離が近くなる。「ツッコマビリティ(※)」が生まれる。

(※)「ツッコマれる+アビリティ」の造語で、ざっくばらんに言い合える能力のこと。

 

■運動会後の職場での効果

①日常的なコミュニケーション(挨拶や立ち話など)が増える。

②職場全体が明るくなり、全体として相互支援的な雰囲気が高まる。

③部署を横断してのプロジェクトにおいて、チームワークが良くなる。

 

運動会を企画・実施したことで、部署・役職を越えてのコミュニケーションが活発になり、会社全体のパフォーマンスが向上していることが考えられます。そして、この運動会の事例にこそ「職場の基礎代謝」の重要なポイントが隠されています。

 

次回からは、「職場の基礎代謝」のポイントを深掘りすることにより、職場における多くの問題を「解決する糸口」を見つけていきます。

生産性を高める職場の基礎代謝

生産性を高める職場の基礎代謝

白井 旬

合同フォレスト

「働き方改革といわれても、いったい何から手をつければいいのか・・・」 そんな悩みをお持ちの経営者、人事担当者、管理職の皆さま。まずは「職場の基礎代謝」という考え方を取り入れてみませんか? 健康のために代謝を…

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