今回は、職場に漂う「不安感・不信感」を改善する3つのポイントを紹介します。※本連載は、「職場の基礎代謝®」専門家、沖縄人財クラスタ研究会の代表理事である白井旬氏の著書、『生産性を高める職場の基礎代謝』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋し、組織の生産性を向上させる「職場の基礎代謝」と、社員の能力×職場の基礎代謝=会社の実力(組織の生産性)という考え方を紹介します。

職場にある〈不〉を探すのは難しい?

「職場の基礎代謝」研修を受講した方からは、「とてもイメージしやすい」「人の代謝が職場にもあるんですね!」といったポジティブな感想が多く寄せられます。

 

その一方で、「職場にある〈不〉を探すのって難しそう」「部下と自分の間にある〈不〉? パッと思い浮かばないなー」といった意見も多く出てきます。

 

「職場の基礎代謝」という考え方は理解できても、「自分たちにできるの?」といった不安感や、「そんなに簡単にいかないんじゃないの?」といった不信感が、研修会場に漂うことがあります。いわば、研修会場の「基礎代謝が下がった」状態です。

 

そんなとき、必ず皆さまに伝えるのが以下の3点です。

 

●多くの会社や組織は、世の中にある〈不〉を解消することで、成り立っている。

●役職者の皆さまは、きっと顧客の〈不〉を解消するのが得意なはず。

●お客さまの〈不〉を見つける目を、ほんの少しだけ社内や部下に向けてみてほしい。

 

そうすると、多くの方がスッキリと晴れやかな表情に変わり、「そうか! 普段、自分たちがやっていることだ!」とか「なるほど!〈不〉を切り口にすると、問題を整理できるかもしれない!」といった声が飛び出して、さっそく「不」を探すワークに熱中する人が出てきます。

 

これこそが研修会場全体、そして、受講生個々人の「基礎代謝が高まった」結果です。その持てる能力を実力として発揮した状態に変わります。

人は「不」を解消しようとすることで成長する

そもそも、多くの会社や組織は、世の中に存在する何らかの「不」(非・負も含む)を解消する商品やサービスを提供することで、顧客の支持を得て売上や利益を生み出しています。

 

あるいは、人類の歴史から見てみると、さまざまな「不」を解消しようとすることで、日々成長し、長い時間をかけて進化を遂げてきたといっても過言ではありません。

生産性を高める職場の基礎代謝

生産性を高める職場の基礎代謝

白井 旬

合同フォレスト

「働き方改革といわれても、いったい何から手をつければいいのか・・・」 そんな悩みをお持ちの経営者、人事担当者、管理職の皆さま。まずは「職場の基礎代謝」という考え方を取り入れてみませんか? 健康のために代謝を…

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