クラウド経理の導入でもたらされる三つのメリット
前回の続きです。
クラウド経理には、①「経理の作業負担が軽減される」、②「内部統制が実現される」、③「正しい会計データを基に経営戦略を立案できるようになる」という三つのメリットがあります。本連載で紹介した三つのケースは、そうしたクラウド経理のメリットを十二分に示すものといえるでしょう。
すなわち、A社は①のメリットを、B社は②のメリットを、C社は③のメリットを存分に活かして、それぞれが抱えていた経営課題を解消することに成功したのです。
もちろん、これらのメリットはどれか一つしか享受できないという性質のものではありません。基本的には、クラウド経理を導入すれば①〜③のメリットすべてを実感することができるはずです。個々の会社の抱えている経営課題によって、そのうちのどれを最も強く実感できるのかということが異なるに過ぎません。
なかでも、③の「正しい会計データを基に経営戦略を立案できるようになる」点については、クラウド経理の三つのメリットの中でも、とりわけ企業の体質改善を大きく促す効果を持っているといえます。数字を意識しながら経営改善の取り組みを続けていけば、1年後に決算を迎えた時には、C社のケースが示すように確実に大きな変化が生まれていることを実感できるはずです。
株主、金融機関、人材に「モテる」ようになる!?
先に紹介した会社の経営者の中には、このようなクラウド経理の”体質改善効果”を、「もてる会社づくり」と呼んだ人もいます。その経営者の方の印象的な言葉を、参考までに以下に引用しておきましょう。
「男女と一緒ですね。会社ももてないと成長しません。クラウド経理のようなツールを利用することで、株主、金融機関、人材にもてるようになります。そして、いったんもてめると、どんどんもてるようになっていく。モテの輪が広がっていき、会社の収入源であるお客さまにももてるようになります。こうして売上と利益が際限なく上がっていく。企業にとって、もてることがどれだけ大切なことか、プレジデントタイムを使って初めて分かりました」