9本以上のローソク足が「強いトレンド」の証し
ローソク足8本以内は弱い流行(トレンド)、9本以上は強い流行(トレンド)です。取引は、強いトレンドの時だけ行います。ローソク足の時間軸は、4時間足でも、日足でも、週足でも、月足でも同じです。
ローソク足の時間軸の切り替えは、画面上で選択して行うことができます。
日足と週足、月足では売買の方向が異なる場合があります。月足では「ミッション001」の「買い」であっても、日足では反対に「ミッション001」の「売り」であることも珍しくありません。
まゆ子 月足でみれば安かったとしても、日足でみれば高くてまだ買えなかったりする、ということですか?
はい、その通りです。
同じ通貨ペアを、日足では買い、月足では売り、と売買が混在していたら混乱するので、日足、週足、月足の取引で、それぞれ口座を分けるのがよいと思います。取引のやり方がちがえば、見るチャートもちがうからです。
まゆ子 ケンさん、質問ばかりすみません。なぜローソク足9本以上なのですか? 8本と9本では何がちがうのですか?
これは、過去10年のチャートで検証したデータに基づいた数字です。大きな揺り戻しが起こるには、その前に強いトレンドが発生していなければならないのですが、その強いトレンドかどうかの境界線をローソク足何本にするのか、という話です。
過去のチャートを分析したら9本だとほぼ7割、8本以下だと7割未満でした。
9本を境に、しっかりした反動が来る確率が高いという結果が出たのです。9本と10本では、あまり差がないようでした。
ですから、「9本以上」というルールにしています。当然それは確率の問題なので、絶対はあり得ませんし、強くこだわる必要もありません。
まゆ子 なるほど。8本か9本かのちがいは、反動が来る確率のちがいなのですね。だから9本以上を強いトレンドとみなすのですね!
トレンドが続いているかどうかの判断と、トレンドが終了したかどうかの判断は、ボリンジャーバンドの+1σ(シグマ)と-1σ(シグマ)で行います。+1σは偏差値60の線、-1σは偏差値40の線でしたね。
[図表1]
まず、-1σの下をローソク足終値が9本以上バンドウオーク(-1σの下を歩くように動くこと)しているチャートを見つける。その後、-1σを終値で上抜けたら買いのサイン。上抜けたローソク足で判断し、次の足で買い注文を入れる。
売りの場合は「-2σ」で利食い
利食い(利益確定)の目安はボリンジャーバンドの+2σと-2σです。売りの場合は-2σで利食い(利益確定)、買いの場合は+2σで利食い(利益確定)と覚えておいてください。+2σは偏差値70の線、-2σは偏差値30の線でしたよね。
そこまで値が動かない場合もあります。その場合の対策は次回にご説明します。
FXでは買いから入ることも、売りから入ることも可能です。「安い値段で買った後で高く転売する」「高い値段で売却した後で安く買い戻す」というイメージです。
[図表2]
点線の矢印で示したようにローソク足が9本以上になっているのを確認してから「買い」を決定。成行で買って(市場価格で買って)、同時により安い価格で買えるように、-1σ近辺までの範囲に買いの指値を置く。指値とは、ここまで下落したら買う、ここまで上昇したら売るというように、自分で価格を決めてあらかじめ注文を出しておく予約注文のこと。
どちらも同じです。買った物は必ず売却しなければならない、売った物は必ず買い戻さなければ利益にならないと覚えてください。まずは買い方向の「ミッション001」から説明しますね。
買い方向の「ミッション001」は、むずかしいことは一切考えないで、とにかく-1σだけを見ていれば大丈夫です。
下落トレンド相場で-1σの下をローソク足が歩いているように見えるチャートを発見したら、しめたもの。9本以上のローソク足が下落を続けていれば、あとは-1σを終値で上抜けるのを待つだけです。
簡単でしょう?
まゆ子 はい、ケンさん。これならわたしにもできそう。
その後は、センターラインまで上昇したらポジション(現在保有している通貨ペア)の半分を利食い、つまり利益確定します。あらかじめセンターラインに利食い指値を設定しておく必要はありません。終値が確定してからでも十分です。
また、ものさしで測ったようにセンターラインちょうどにこだわる必要もありません。「だいたいセンターライン」で十分です。これはボリンジャーバンドの他のラインについても同じです。