今回は、相続発生直前でも有効な節税策として、「孫へ生前贈与」について見ていきます。※本連載では、税理士法人チェスター監修、株式会社エッサム編集協力、円満相続を応援する税理士の会著、『相続税の疑問がすっきり! わかる本』(あさ出版)から一部を抜粋し、不動産オーナーのための「相続税の節税」に関する基礎知識を解説します。

相続税の課税を1回分なくす、孫への直接贈与

通常、相続財産を孫世代に渡すには、「親から子」への相続、「子から孫」への相続というふうに、2回課税されることになります。

 

そこで親から孫へ直接贈与することにより、相続税の課税を1回分なくす、つまり節税が実現するのです。

 

相続開始前3年以内に被相続人から受けた贈与は、年間110万円以下であっても、相続税が課税されます。しかしこれは「相続人への生前贈与」に対する措置であり、相続人ではない孫(代襲相続人である場合を除く)には適用されません。

 

孫への贈与は、相続直前でも財産の軽減が実行できる有効な節税対策の1つなのです。

 

■教育資金一括贈与の非課税制度

子や孫への教育資金の贈与においては、1人につき1500万円まで(習い事に対する贈与は500万円まで)贈与税がかからないという制度が導入されました。これを「教育資金一括贈与の非課税制度」といい、平成25年4月から平成31年3月31日までの期間限定の制度です。

 

子どもや孫の数が多い人はこの制度を活用することで、将来の相続財産を短期間で大幅に減らすことができます。子どもや孫に喜んでもらえるため、関係も良好になり、一石二鳥です。方法は、次の通りです。

 

1 贈与を受ける子または孫が、金融機関で自分名義の口座を開設する。

2 教育資金非課税申請書を、金融機関経由で所轄の税務署長に提出する。

3 子または孫名義の口座に、贈与するお金を一括で拠出する。

4 学校が発行する領収書を金融機関に提出し、入学金や授業料などの教育資金に充てる。

非課税制度における「教育資金」の定義とは?

教育資金とは、次のような目的で支払われる金銭のことを指します。

 

【学校等に対して直接支払われる金銭】

入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備費又は入学試験の検定料、学用品の購入費、修学旅行費や学校給食費など学校等(※)教育に必要な費用など。

 

※学校教育法で定められた幼稚園、小・中学校、高等学校、大学(院)、 専修学校および各種学校、認定こども園または保育所など。

 

【学校等以外に対して直接支払われる金銭】

学習塾や家庭教師、水泳や野球などのスポーツ、ピアノや絵画などの文化芸術、その他教養向上のための活動など。

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    本連載は、2015年9月16日刊行の書籍『相続税の疑問がすっきり! わかる本』から抜粋したものです。稀にその後の法律、税制改正等、最新の内容には一部対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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