今回は、更地を「貸家建付地」にして相続税を節税する方法を見ていきます。※本連載では、税理士法人チェスター監修、株式会社エッサム編集協力、円満相続を応援する税理士の会著、『相続税の疑問がすっきり! わかる本』(あさ出版)から一部を抜粋し、不動産オーナーのための「相続税の節税」に関する基礎知識を解説します。

1つの土地を「複数の土地」にすると…

更地にアパートを建築したときのメリットは、次の4点です。

 

1 「貸家建付地」になり、土地の評価額が約20%減少する。

2 アパートの評価額は建築金額の6割くらいになり、かつ貸家評価で30%を控除可能。

3 小規模宅地等の特例により、200㎡まで50%減額される。

4 相続時精算課税制度を用いて子どもに贈与しておけば、長年にわたり家賃収入を積み立てていくことで、将来納めなければならない税金の備えができる。

 

また、角地や2本の道路に挟まれた土地は評価額が高くなるため、分筆して、角地の方や面積が大きい方にアパートを建てれば、評価が下がります。さらに土地が広くて小規模宅地等の適用外であっても、分筆によってそれぞれ面積が小さくなるので、特例が使えるようになる場合もあります。

 

また「1つしかない土地」をあらかじめ「複数の土地」にしておくことで、相続人同士の争いを防ぐという効果も期待できます。

アパートを建設した際には「私道」を作る

賃貸アパートの敷地に駐車場がある場合、原則的に賃貸アパートの敷地は貸家建付地、駐車場の敷地は更地として評価されます。しかし駐車場の利用者が全員アパートの賃借人である場合は、そのアパートと駐車場を1つの貸家建付地として評価できます。駐車場の契約がアパート契約とは別契約であっても、問題はありません。

 

逆に、アパートの賃借人以外の人に駐車場を貸し付けてしまうと、評価上不利になってしまいます。

 

自分用の通路として使っている私道は、評価額を下げることはできません。しかし不特定多数の人々が通行する私道であれば、土地の評価はゼロになります。また、その周囲に住む住民だけが利用する私道であっても、土地の評価が30%まで下がります。

 

アパートを建設した際、周囲に私道を作れる土地があれば、ぜひ作りましょう。土地の評価を下げるだけでなく、アパートの住人にとって利便性が高くなるため、空室対策にも繋がります。

 

また建物を造るときに土地と接している道路の中心線から2mセットバックし、その部分を分筆して私道を作れば、不特定多数の人々が通行する私道になって評価がゼロになります。

 

[図表] 土地活用を工夫した節税①

 

[図表] 土地活用を工夫した節税②

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    本連載は、2015年9月16日刊行の書籍『相続税の疑問がすっきり! わかる本』から抜粋したものです。その後の法律、税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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