前回は、お客様からの印象を格段によくする「名前」をプラスした声かけについて取り上げました。今回は、お客様からの呼びかけや問いかけに、どのような対応をすべきかを見ていきます。

励行したい「挨拶(返答)」+Can I help you?

Aknowledge(2)の「相手のニーズを認識する」、について解説します。ホテルでの次のようなシーンを想像してみてください。

 

お客様がフロントに来て、声をかけます。Excuseme.「すみません」。そのとき、あなたはどのように答えるでしょうか? Can I help you? 「何かご用でしょうか?」と答えますか?

 

でもお客様に気持ちよく過ごしていただくためには、この場面、Hello./Good morning.Mr./Ms.○○.のひと声からCan I help you? への流れが実はとても大切なのです。そこから、しっかりとお客様のご要望やニーズを伺っていくことになります。

 

ホテルのロビーで、お客様が何か言いたい様子で近づいてきます。Excuseme.と言われたら、Yes.Can I help you? とスムーズに答えられていますか。Yes.はExcuseme.に対する返答です。このひと言が案外大切になっていきます。

お客様の呼びかけには、即対応する「姿勢」を見せる

レストランでお客様がこちらに視線を送り、手を挙げています。日々目にする日常的な光景です。外国のレストランと違い、日本のレストランではテーブルごとにスタッフが決まっているということはほとんどありませんので、気がついた人が対応できるはずです。すぐに伺いたいのですが、あいにく手いっぱい。これも珍しいことではありません。今、どこにも「人あまり」の職場はないと考えるのが自然でしょう。周りを見回しても他のスタッフも忙しそうです。そのような場合はすぐにお客様に視線を送り、お客様を認識していることを伝えます。

 

声を出せるのであれば、I’ll be right with you./I’ll be right back.「すぐに伺います/すぐに参ります」と言ってお客様のニーズに対応しようとしている姿勢を見せます。

 

「すみません」というお客様の呼びかけに対してWait aminute,please.「少々お待ちください」と答えるのがよいのか、「すぐに伺います/すぐに参ります」と言うのがよいのか、迷うところではありますが、「待ってほしい」というこちらの要望をお客様に伝えるよりも、これからすぐに対応しようとする姿勢を見せる「すぐに伺います/すぐに参ります」のほうが、ずっとポジティブな感じがします。

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村田 志乃

幻冬舎メディアコンサルティング

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