付加価値税とは? 税が重複しない仕組みと、各国の食料品の税率を比較

付加価値税とは? 税が重複しない仕組みと、各国の食料品の税率を比較

そもそも「付加価値」とは何か

付加価値とは、企業が商品やサービスを提供する過程で新たに生み出した価値のことです。企業活動を全体としてみれば、売上から原材料や商品などの仕入れにかかった費用を差し引いたものが、付加価値に相当します。

 

なお、これは売上から仕入れを引いて求める方法で、人件費・利益・減価償却費などを足し上げて求める方法もあります。

 

例えば、農家が作った野菜をスーパーが仕入れ、店頭で販売するとします。スーパーは野菜を保管し、店舗を用意して販売することで、消費者が商品を購入できる状態にします。仮にスーパーが100円で仕入れた野菜を150円で販売すれば、差額の50円がスーパーの生み出した付加価値ということになります。

「付加価値税」の仕組みと仕入税額控除

付加価値税(VAT)は、商品やサービスが消費者に届くまでの各段階で生み出される付加価値に着目して課税する仕組みです。消費に広く課税できる一方、取引の各段階で税が重複してかからないよう、仕入れに含まれる税額を控除する仕組みが設けられています

 

事業者は、販売時に受け取った税額から、仕入れの際に支払った税額を差し引き、その差額を納付します(原則的な方法の場合)。これが「仕入税額控除」です。

 

こうした仕組みによって、同じ商品に流通段階ごとに税が二重・三重に課されることを防いでいます。付加価値税は、最終消費者が税を負担することを予定した税であり、事業者は取引の各段階で納税義務を負います。つまり、事業者が各段階で税を納付しながら、最終的には価格への転嫁を通じて消費者がその税負担を負う仕組みになっています。

 

日本の消費税も、基本的にはこの仕組みを採用した「付加価値税型」の税制です。

海外では「どの商品に、どの税率を適用するか」によって違う

付加価値税は世界の多くの国で導入されていますが、税率や、どの商品・サービスにどの税率を適用するかは国によって異なります。

 

例えば、欧州の多くの国では、標準税率とは別に、食料品や医薬品などに低い税率を適用しています。英国のように、基本的な食料品にゼロ税率を設けている国もあります。ゼロ税率とは、税率を0%としながら仕入税額控除は認める仕組みで、仕入税額控除ができない「非課税」とは異なります。一方、デンマークのように、食料品にも標準税率を適用している国もあります。

 

また、食料品を一律に同じ税率としているとは限りません。基本的な食料品か、菓子・外食かなど、食品の種類によって扱いを分けている国もあります。

 

海外の付加価値税を比較する際は、標準税率の水準だけでなく、食料品などに実際にどのような税率が適用されているのかを見ることが重要です。

 

 

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