今回は、振り込み手数料の引下げ交渉を通じて「対銀行力」を高める方法について見ていきます。※本連載では、現場での実務経験豊富な経営コンサルタントである著者が、銀行交渉の成功事例、融資を受けるために知っておきたい銀行の内部事情などを紹介します。

手数料の値上げ分の支払いも社外流出のひとつ

銀行のホームページを見ると、消費税増税に伴う、各種手数料の値上げのお知らせが出ています。

 

見事にきっちり、あらゆる手数料が3%アップしています(※)。

 

手数料のページには、給与、振り込み、代金取り立て、証明書発行、などなど・・・、そのメニューの多さに驚きます。

 

振り込み手数料といっても、その代金は、給与振り込みとそれ以外の振り込みで、分けて料金表示されています。

 

いずれにしても、価格交渉したことがありますでしょうか?

 

交渉する、という発想がなく、表示料金のまま支払っているなら、それも一種の社外流出です。策を講じれば減らせるのです。

 

銀行から、“値引きしましょうか?”とは、絶対に言ってきません。
こちらから、仕掛けなければ、ダメなのです。

「振り込み手数料を下げてもらえないか?」と交渉

交渉している企業の声を聞くと、支払いの振り込み手数料が、3万円以上の支払い振り込みで、

 

同行同支店は0円、
同行他支店は210円、
他行振り込みは315円、
というケースもあるのです。


何の交渉もしていなければ、他行振り込みが735円や840円です。毎月のことで、件数も多いと、この差は大きいです。

 

交渉したことがないなら、担当を呼んで、“振り込み手数料を下げてもらえないか?”と、交渉してみてください。

 

そして、“交渉して下げてもらった、という声を聞いています。”

“他行から、下げても良い、という提示をいただいています。”


と、粘ってください。


少しでも、交渉が前に進んで成果が出れば、銀行交渉に自信がついてきます。
銀行交渉に強くなっていただきたいのです。

 

※2014年3月現在

本連載は、株式会社アイ・シー・オーコンサルティングの代表取締役・古山喜章氏のブログ『ICO 経営道場』から抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。ブログはこちらから⇒http://icoconsul.cocolog-nifty.com/blog/

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