(※写真はイメージです/PIXTA)

ドナルド・トランプ米大統領を前面に出した政府の広告をめぐり、公費の使い方に批判が広がっていた問題で、トランプ氏は10月5日、今後放映する「愛国的な広告」などの費用を、自身または自身を支持する政治資金団体「MAGA Inc.」の資金で負担すると表明した。一方、すでに支出された分の返還は約束しておらず、トランプ氏は6日、返還を問われ「われわれが決める」と答えた。報道によると、民主党全国委員会(DNC)は7日、広告は違法だとして政権を提訴した。※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。

公費を使った広告、納税者への説明責任は?

今回の広告には「米国政府が支払った」との表示が入り、推計で1200万ドル近い公費が使われている。

 

では、納税者の立場から見た場合、こうした公費支出について、どのような透明性や説明責任が求められるのか。

 

この点について奥村氏は、米国の政治・行政の慣行を踏まえて考える必要があると指摘する。

 

「これもアメリカ合衆国の慣習みたいなもので、与党の特権でしょうね。野党はそれなりに大統領を責めるでしょうが、『五十歩百歩』の類です」

 

さらに奥村氏は、今回の問題をトランプ氏個人の判断だけで捉えるべきではないとの見方を示す。

 

「結局、勝てば官軍で、そうすることができない野党が文句を言いますが、野党が与党になれば、同じことをするのがアメリカです。今回の問題もトランプ大統領が一人で考えた知恵ではなく、優秀なブレーンが考えたものでしょう」

 

米国では、政権与党と野党が政府の予算や政策をめぐって対立することも珍しくない。今回も公費による広告をめぐって批判が出ているが、奥村氏は、こうした対立を米国政治の構造のなかで捉えている。

 

そのうえで、奥村氏はトランプ政権をめぐる別の論争にも触れる。

 

「ホワイトハウスの増築問題も結局、大山鳴動して鼠一匹でした」

 

一連の問題について、奥村氏は個別の出来事だけを取り上げるのではなく、米国の政治・行政における権力側と反対勢力の対立という大きな構図からみる必要があると考えている。

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