(※写真はイメージです/PIXTA)

ドナルド・トランプ米大統領を前面に出した政府の広告をめぐり、公費の使い方に批判が広がっていた問題で、トランプ氏は10月5日、今後放映する「愛国的な広告」などの費用を、自身または自身を支持する政治資金団体「MAGA Inc.」の資金で負担すると表明した。一方、すでに支出された分の返還は約束しておらず、トランプ氏は6日、返還を問われ「われわれが決める」と答えた。報道によると、民主党全国委員会(DNC)は7日、広告は違法だとして政権を提訴した。※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。

トランプ氏自身が広告の制作・選定に関与か

今回の問題をさらに複雑にしているのが、トランプ氏自身が広告制作に関与していたとされることだ。

 

CNNによると、事情に詳しい情報筋の1人は、トランプ氏が広告で使用する画像や動画の選定にも関わっていたと述べている。

 

同じくCNNによると、トランプ氏の側近2人は、広告はホワイトハウスのビデオチームが館内で制作していると説明した。このチームは、政権の広報を担当するコミュニケーションチームの一部とされる。ただし、少なくとも1本は親トランプ派のミームグループが制作したという。

 

つまり、政府の政策や制度を国民に知らせるための一般的な政府広報というより、トランプ氏自身が前面に出た映像を政府の予算で制作・放映したのではないかという疑念が生じている。

2024年の選挙広告と酷似した映像も

さらに問題視されているのが、今回の広告の一部が、2024年のトランプ氏の選挙運動で使われた広告と酷似している点である。

 

ロイターによると、トランプ氏が「最後の戦い」としてディープステートなどとの対決を訴える3本目の広告は、最後の文言を除き、2024年の大統領選でトランプ陣営が流した広告とほぼ同じ内容になっているという。

 

2024年の広告では、末尾にトランプ氏の選挙運動のロゴや連絡先が入り、参加を呼びかける内容だったのに対し、今回の広告では「米国政府が支払った」と表示されている。

 

選挙運動で使われた映像とほぼ同じ素材を使いながら、今回は政府の広告として放映されたことが、公費支出への疑問を強める要因となっている。

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