「ばぁばの家が大好き」月に一度のお泊まりが毎週末に
65歳の恵美子さん(仮名)は、67歳の夫・孝志さん(仮名)と2人暮らし。夫婦の年金収入は合わせて月約23万円です。住宅ローンを完済した一戸建てで、穏やかな年金生活を送っています。
恵美子さんには38歳の娘がいて、娘夫婦には小学2年生と年長の子どもがいます。娘の家までは車で約20分。以前から孫たちはよく遊びに来ていました。
「上の子が小学校に入った頃、『ばぁばの家に泊まりたい!』と言ってくれたんです。うれしくて、すぐにいいよと答えました」
初めて泊まった日は、孫たちの好きなハンバーグを作り、翌朝は一緒にホットケーキを焼きました。
それ以来、月に1回ほど、土曜日の午後から日曜日の昼まで孫を預かるようになったそうです。
娘夫婦は共働きで、平日は仕事と育児に追われています。週末に子どもを預けられると、買い物や家の用事を済ませやすくなるため、恵美子さんもできるだけ協力したいと考えていました。
ところが、半年ほど前から宿泊の回数が増え始めます。
娘から「今週も泊まらせてもいい?」と連絡が来るようになり、気づけば月に3回、多いときには毎週末、孫たちを迎える生活になっていました。
「孫たちが来るのは楽しみなんです。ただ、2人とも元気いっぱいで、夜まで遊びたがるので……」
食事は孫たちの好みに合わせて用意し、入浴や寝かしつけも担当します。翌朝には朝食を作り、帰宅前には持ち帰る荷物をまとめなければなりません。
孝志さんも一緒に遊んでくれますが、膝に不安があり、長時間の外遊びは難しくなっています。
また、孫たちが泊まりに来る週末は、夫婦で出かける予定を入れにくくなりました。
「友人から日曜日のランチに誘われても、孫が来るかもしれないと思って断っていたんです」
さらに、食費やおやつ代、外出先での支払いも積み重なっていました。娘が子どもたちの着替えや日用品を持たせる一方、食事や遊びにかかる費用は恵美子さん夫婦が負担することがほとんどでした。
「一回一回は大した金額ではないんです。でも、週末ごとになると、食費だけでも月に1万円以上増えることがありました」
ある金曜日、娘から「明日もお願いしていい?」とLINEが届きました。その週末は、恵美子さんが以前から楽しみにしていた友人との日帰り旅行の日でした。
いつものように引き受けようとしたものの、恵美子さんは初めて、娘に自分の希望を伝えることにしました。
