保証料率0.95%以下で「最大2.8億円」の資金調達も…中小企業の社長に向けた〈4つの公的融資制度〉【税理士が解説】

保証料率0.95%以下で「最大2.8億円」の資金調達も…中小企業の社長に向けた〈4つの公的融資制度〉【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

経営者にとって、手元資金の確保は重要な課題です。物価や人件費の急激な高騰が騒がれるなか、2026年から2027年にかけて、国の特別保証制度をはじめとする公的融資枠が大幅に拡充されることになりました。本記事では、中小企業経営者を支援する4つの公的融資制度の仕組みや適用条件について、税理士法人グランサーズ共同代表・黒瀧泰介氏が詳しく解説します。

新設会社の経営者保証を不要にする「スタートアップ創出促進保証制度」

「経営者保証(連帯保証)」のリスクは、新事業の開始や既存企業からの分社化(新法人設立)を検討する多くの経営者にとって障壁となります。

 

この個人保証リスクを解消するための制度が「スタートアップ創出促進保証制度」です。

 

新会社や、設立間もない法人を対象とした本制度は、最大3,500万円までの融資に対し、法人代表者の連帯保証を不要とする画期的な仕組みです。万が一、新規事業が計画通りに進行しなかった場合でも、経営者個人の私財や自宅が差し押さえられるリスクが遮断されます。

 

また創業時のみならず、既存の会社から新会社を分社化し、別法人を立ち上げる際にも本制度が適用されます。失敗した際のリスクを法人の範囲内に限定できるため、経営者は過度な個人リスクを負うことなく新たな事業へ挑戦できます。

責任共有制度の対象外となる「小口零細企業保証制度」

融資金額が小規模であっても、金融機関の審査を確実に通過させたい場合に有効な制度が「小口零細企業保証制度」です。

 

本制度の融資限度額は、最大2,000万円です。最大の特長は、金融機関が融資リスクの20%を負う「責任共有制度」の対象外とされている点にあります。

 

信用保証協会が融資額の「100%」を保証する構造になっているため、万が一返済が滞った場合であっても、金融機関側は一切の損失を被りません。金融機関にとって貸倒れリスクがゼロとなるため、赤字決算や純資産が乏しい中小企業であっても、融資の実行判断が速やかに行われます。

 

担保も不要とされており、小規模な事業者や短期的な運転資金を速やかに確保したい企業にとって、非常に使い勝手のよい公的制度といえるでしょう。

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