「1%分」を支援金として給付、2年後の給付付き税額控除を見据える
大綱は、大きく分けると、飲食料品の消費税率引き下げ、支援金、そして今後の検討事項などで構成されています。
消費税率を最初からゼロにできていれば支援金は不要だったという見方がある一方で、支援金を給付付き税額控除の試験的な仕組みとして捉えるならば、そこには別の意義もあります。
つまり、今回の「1%」には、2つの側面があります。ひとつは、食料品の消費税負担を8%から1%に引き下げることです。もうひとつは、1%分を支援金として給付することで、将来的な給付付き税額控除につなげることです。
この点を踏まえると、今回の大綱は、単純な消費税減税策としてだけではなく、2年後の制度変更を見据えた過渡的な制度として見る必要があります。
1%への引き下げで、事業者の実務はどう変わる?
大綱の前半部分では、1%という特例税率のほか、簡易課税制度との調整、中間申告書の記載の特例、総額表示義務の特例、農林漁業者や外食事業者などへの対応が掲げられています。
ただし、これらについては、今後、政省令や通達の発遣を待つ必要がある事項も少なくありません。
今回は8%から1%への引き下げですが、2年後には1%から8%へ戻す作業が必要になります。
その間に外食事業者などが業務内容を変更した場合、2年後に税率が戻ることでどのような影響が生じるのかは、税法の枠を超えた問題でもあります。しかし、事業者にとっては、政府による支援の内容も気になるところでしょう。
特に、税率の変更は消費者だけでなく、販売価格の表示、レジシステム、会計処理など、事業者の実務にも影響します。今回の1%への変更だけでなく、2年後に8%へ戻すことまで含めて考える必要があります。
