たくさん貯めるだけがFIREへの道ではない
早期リタイアを希望する人は、若い世代を中心に増えています。
パーソル総合研究所の「働く10,000人の就業・成長定点調査(2024年)」では、20代男性の29.1%が「50歳以下」をリタイア希望年齢として回答。2017年の13.7%から2倍以上に増えています。30代男性でも「55歳以下」と答えた人は28.1%にのぼりました。
中野さんのように、生活費を抑えながら資産運用を続け、必要に応じて少額の労働収入を得るスタイルは、いわゆる「サイドFIRE」に近い考え方です。ただし、2,000万円程度の資産で40歳から完全に仕事を辞め、その後の生活をすべて資産だけで賄うのは、決して簡単ではありません。
生活費に加え、国民年金や国民健康保険料、住民税などの負担があります。また、40代から会社員として働かなくなれば、厚生年金の加入期間が短くなり、将来受け取る公的年金にも影響します。
病気やケガ、家電の買い替え、引っ越し、介護など、まとまった支出が必要になる可能性もあります。
何より注意したいのが、運用環境です。
中野さんの資産が増えた背景には、ここ数年の株式市場の好調さがあります。相場が下落する局面では、資産を取り崩しながら生活するFIREは大きな影響を受けます。
とはいえ、「FIREをするなら1億円貯めなければ」と高額な目標を立てがちななかで、「極端な節約」という選択をしたことで、中野さんは必要な生活費そのものを大きく抑えることができました。
誰にでも同じ方法が当てはまるわけではありませんが、たくさん稼いで、たくさん貯めるだけがFIREへの道ではなく、少ないお金で暮らせる生活をつくるという考え方もあるわけです。
辞めてからの生活を「幸せだ」と語る中野さんですが、3年ほど経った頃から少し気持ちに変化が生まれたといいます。
「最近、またどこかで働こうかなと思うようになったんです。前よりも年収は低くていいから、プレッシャーの少ない場所で。二度と働かなくてもいいと思っていたのに、自分でも意外ですが……ちゃんと休んで、回復してきたのかもしれません」
中野さんが手に入れたのは、会社員に戻らなくてもいいという安心だけではありません。「どれだけ働くか」「どれだけお金を使うか」を、自分で決められる自由でした。
出典:株式会社 パーソル総合研究所「働く10,000人の就業・成長定点調査」
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
【注目のセミナー情報】
【最新・法人決算対策】9月17日(木)オンライン開催
公認会計士が監修!
「短期償却」で手元キャッシュを大きく残す不動産活用
【物販事業】9月26日(土)オンライン開催
月額30万~50万円の利益を狙う!
オマカセ型「物販事業運用スキーム」とは?

