送金依頼等を行う際に必須となる「秘密鍵」
ここで本連載を読み進めていくにあたって必要となるであろう基本的な用語の説明を記載します。文中で用語に詰まった場合は、都度このページを参考にしてください。
●秘密鍵(シークレットキー):公開鍵暗号方式において利用される、送信者自身だけが知っている鍵のこと。この鍵を使うしかビットコインの送金依頼などが行えないため、この鍵を使って行われた取引は全て鍵の所有者が行ったものと判断できる。
●公開鍵(パブリックキー):公開鍵暗号方式において利用される、他人にも公開されている鍵のこと。秘密鍵と公開鍵はセットで存在している。
●暗号化方式:データを他人が不正に閲覧できないように暗号化する際に、用いられる方式のこと。
●承認時間:送金処理を行ってからその送金処理が確定するまでの時間のこと。ブロックの生成にかかる時間であり、暗号通貨毎に異なる。
●アドレス:ブロックチェーン技術や暗号通貨におけるアドレスとは、公開鍵から生成されたもののことで、ユーザーが暗号通貨などを受け取る際に必要となる。QRコードの形で表示し、他のユーザーに共有することも可能です。
●マルチシグネチャ(マルチシグ):送金依頼を行う際に、通常1つの秘密鍵で行えるところを、複数の秘密鍵を必須とすること。例えば、3つの秘密鍵があり、そのうちの2つを利用しないと送金ができないといったカタチで利用する。これにより通常の場合に比べて安全性が高まる。
ブロックチェーン上で記録・管理されるデータは?
●ボラティリティ:価格の変動可能性のこと。
●ダブルスペント:複数の人にほぼ同時に送金をすることで、片方への送金が正しく行われないことを指します。
●ホワイトペーパー:企業等によって出される研究報告書やプロジェクトの概要書のこと。
●マイニング:ブロックチェーン上で行われた取引を記録する一連の手続きのこと。
●ノード/マイナー:ブロックチェーン上でマイニング作業を行うPCサーバーおよび電子端末。
●difficulty(ディフィカルティ):マイニング作業の難易度のこと。
●フォーク:フォークとは、あるソフトウェアのソースコードから分岐して、別の独立したソフトウェアを開発すること。
●トークン:ブロックチェーン上で分散的に記録・管理されているビットコインですが、捉え方を変えるとブロックチェーン上で改ざんや複製が不可能かつP2Pでの送信履歴を分散的に記録・管理できる何かしらの価値を表したデータとも言えます。この発想から、ビットコイン以外の価値を表すデジタルデータをブロックチェーン上に分散的に記録するという試みが始まりました。ブロックチェーン上で記録・管理されるこれらのデータを総称してトークンと呼んでいます。トークンの応用範囲は、非常に広いと考えられており、一部では2016年はトークンエコノミー元年とも言われています。