(※写真はイメージです/PIXTA)

ホルムズ海峡をめぐる緊張が高まるなか、カタールから日本へ向かうLNG(液化天然ガス)輸送船がペルシャ湾内で足止めされているとの報道がありました。日本は中東から石油を大量に輸入していますが、LNGについては事情が異なります。日本のLNG輸入先はオーストラリアやマレーシアなどに分散しており、中東3カ国への依存度は1割程度にとどまります。ここでは、日本のLNG輸入を支えるオマーン、カタール、ブルネイの位置付けと、資源国ならではの税制を見ていきます。

資源国3カ国に共通する税制

日本のLNG輸入先として見ると、オマーン、カタール、ブルネイはいずれも重要な資源国です。さらに税制を見ると、3カ国には共通した特徴があります。

 

一般企業に対する法人税率は比較的低く設定されている一方、石油・天然ガスなどの資源産業については、より高い税率が適用される仕組みです。

 

オマーンの一般的な法人税率は15%であるのに対し、石油・ガス関連の事業には55%の所得税率が適用されます。

 

カタールも、一般的な法人税率は10%ですが、石油・ガス事業については35%となっています。

 

ブルネイについても、一般の法人税率と石油・天然ガス関連企業に対する税率には大きな差があり、資源産業から国が大きな税収を確保する仕組みとなっています。

 

このように見ると、これらの国を単純に「法人税率が低い国」と捉えるのは適切ではありません。石油・天然ガスという国の重要な収入源については、通常の企業活動とは異なる高い税率を設定し、その収益を国家財政に取り込んでいるからです。

日本との租税条約

もう一つ注目したいのが、日本との租税条約です。

 

ブルネイは日本との租税条約を締結しており、2009年12月に発効しています。租税条約は、両国間で事業や投資を行う企業などについて、二重課税を調整するとともに、脱税や租税回避を防止するための枠組みとなっています。

 

オマーン、カタールについても、日本との租税条約が締結されています。LNGなどのエネルギー分野をはじめ、両国との経済関係が続くなかで、こうした租税条約は日本企業の海外活動にとっても重要な意味を持ちます。

 

また、ブルネイでは、一定の要件を満たすパイオニア産業などに対して、法人税の免税を含む投資優遇措置が設けられています。石油・天然ガスに依存してきた経済を多角化し、製造業やハイテク産業などへの投資を促す狙いがあります。

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