迷惑をかけたくない…親心に隠された「本当の暮らし」に気づくために
「母さん、この120万円を全部守らなくていい。葬式代のことを心配してるなら、それは俺が出すよ。だから、食べるものまで削って貯金するのはやめよう」
達也さんは、そう強く言いました。
昌子さんは最初抵抗しましたが、「母さんが食費を削ってまでお金を残そうとしているほうが、俺は嫌なんだ。頼むよ」――そう伝えました。
そして、達也さんは、母の収入と支出のバランスを一緒に確認していくことにしました。光熱費や通信費など、見直せるものはないかを一緒に確認し、食費についても節約しすぎないことを約束。
そして達也さんは、これまで以上に母のもとへ足を運ぶことを決意しました。電話だけではわからない、部屋の温度や冷蔵庫の中身、食事の様子。実際に顔を合わせることで、母の変化に気づけるようにするためです。
また、母がひとりで抱え込まないよう、地域包括支援センターにも、ひとり暮らしの高齢者が利用できる生活支援について相談しました。
厚生労働省の「2024年 国民生活基礎調査」によると、所得のすべてを公的年金・恩給に頼っている世帯は43.4%にのぼっています。昌子さんのように、年金でやりくりするひとり暮らしの高齢者にとって、貯金を「もしものために」と残しておきたいという気持ちは、決して理解できないものではないでしょう。
とはいえ、生活費を切り詰めるあまり、食事や冷房、外出まで我慢するようになれば、健康や生活の質に影響する可能性があります。
「子どもに迷惑をかけたくない」という親心は、決して珍しいものではありません。だからこそ、親が「大丈夫」と言っているからといって、その言葉だけで安心するのではなく、その裏に無理や我慢が隠れていないか、時には実際の暮らしに目を向けることも必要です。
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
【注目のセミナー情報】
【事業投資】8月19日(水)オンライン開催
「信頼と安心」のブランド力を活かした
『ECCの個別指導塾ベストワン』という選択
【事業投資】8月22日(土)オンライン開催
ドバイ発「ダイヤモンド事業投資」の最新事情
原石から製品まで一貫管理の独自スキームを公開

