(※写真はイメージです/PIXTA)

森記念財団都市戦略研究所が発表した「日本の都市特性評価2026」において、大阪市が6年連続で総合1位を獲得しました。しかし、今回の調査結果が真に示しているのは、単なる大都市の優位性ではなく、都市が生き残るための「勝ち筋の変化」です。首位を走る大阪の強みと課題、追随する名古屋・福岡、そして「専門特化」で存在感を高める札幌・金沢・つくばなどの地方都市――。人口減少時代において、人や企業を惹きつける都市戦略の現在地を読み解きます。

上位20都市が示唆する規模だけではない競争力の現実

上位20都市を見ると、都市の競争力が必ずしも規模だけで決まらないことも分かる。金沢市は文化と環境、つくば市は研究集積、豊田市は産業基盤、浦安市は交通利便性や居住機能など、それぞれ明確な得意分野を持つ。松本市、浜松市、静岡市、奈良市、長野市、岐阜市、府中市も上位に入り、専門性を磨いた地方都市や郊外都市が大都市に食い込んだ。

 

居住者アンケートでは、東京都府中市が自然環境の満足度で1位、街路の清潔さで2位となった。西宮市は居住環境の満足度で1位を獲得した。企業や観光客を呼び込む「外向きの競争力」と、住民が感じる「内向きの満足度」は必ずしも一致しない。人口減少時代には、両者を同時に高める都市政策が必要になる。

東京23区の1位は港区

東京23区では港区が総合1位、千代田区が2位、中央区が3位だった。港区は経済・ビジネスと研究・開発、千代田区は交通結節性、中央区は生活・居住で強さを見せる。都心3区でさえ、それぞれ異なる機能に特化している。

 

これからの都市競争で問われるのは、何でもそろった「万能都市」を目指すことではない。自らの産業、大学、文化、自然、交通といった資産を見極め、どの分野で人や企業を引き付けるのかを明確にすることだ。

 

大阪の総合力、名古屋の研究開発力、福岡の成長力、札幌の発信力、つくばの専門性――。ランキングが映し出すのは順位そのものよりも、人口減少時代を生き残る都市ごとの「戦略の差」が浮き彫りとなってきた。

 

[参考資料]

健美家「日本の都市特性評価 2026」大阪が6年連続1位。都市競争力の「勝ち筋」が変わった。札幌、金沢、つくばが示す専門特化型の成長戦略

 

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