生活習慣病やガンのリスク…定年後は定期的な受診を
さらに日本には、充実した健康診断と人間ドックのメニューが揃っている。そのなかでも定年後の人たちが受診すべき健康診断や人間ドックは、生活習慣病の管理とガンの早期発見を主目的とするもの。特に65歳を過ぎると身体機能の変化や持病のリスクが高まるため、定期的な受診が重要となる。
具体的には、以下の健診・検査が挙げられる。
①必ず受けるべき「基本健診」(市区町村・健康保険)・特定健康診査:40歳から74歳までのすべての公的医療保険加入者が対象。生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)のチェック。
・後期高齢者医療健康診査: 75歳以上(65歳以上で1定の障碍がある人を含む)を対象とした健康診査。
②シニアが追加すべき「ガン検診」:自治体や健康保険組合が実施・助成する検診なので、積極的に利用すべきである。
・胃ガン検診:内視鏡検査(胃カメラ)が推奨される(X線検査も可)。
・大腸ガン検診:便潜血検査2日法を採用。2日間にわたって採取した便に血液が混ざっているかを調べ、大腸ガンやポリープを早期発見する検査。一日法に比べ検出率が高く、厚生労働省が大腸ガン検診の標準として推奨。
・肺ガン検診:胸部X線検査(喀痰細胞診は50歳以上で喫煙指数600以上の人)。
・前立腺ガン検診(男性):PSA(前立腺特異抗原)検査。これは、採血で血液中のPSA値を測定し、前立腺ガンの可能性を調べる高精度なスクリーニング検査。私の前立腺ガンもこの検査によって見つかった。
・乳ガン検診(女性): マンモグラフィ(40歳以上)。
③人間ドック:健康診断よりも詳しく調べるために、年1回の人間ドック受診を推奨する。特に脳や血管については留意すべきだろう。以下のオプションも検討すべきだ。
・脳ドック:頭部MRI(磁気共鳴画像)検査、あるいは頭部MRA(磁気共鳴血管撮影)検査。MRAは、MRI装置を用いて、造影剤なしで脳や血管の動脈瘤、狭窄、閉塞を立体的に撮影する検査。放射線被曝がなく、脳ドックでクモ膜下出血や脳梗塞のリスクを発見するために非常に有効。
・血管・心臓系検査:頸動脈超音波検査で、動脈硬化の程度を確認。
・骨粗鬆症検診:骨密度測定によって、転倒や骨折による要介護化を防止。
・その他:肝炎ウィルス検診、歯周疾患検診。
