米国では奨学金の「使い道」で課税・非課税が決まる
米国では、大学進学を控える家庭にとって、奨学金の税務上の扱いは重要な関心事です。
特に富裕層の場合、子どもが受け取る奨学金が非課税になるのか、それとも課税対象になるのかによって、家庭全体の税負担にも影響します。
米国の内国歳入庁(IRS)のルールでは、奨学金を受け取ったからといって、その全額が自動的に非課税になるわけではありません。
ポイントとなるのは、「そのお金を何に使ったか」です。教育を受けるために直接必要な費用に充てられた場合には、非課税として扱われます。
具体的には、
・大学が指定する必要な諸費用
・授業で使用する教科書
・教材費
・実験に必要な器具や材料費
などです。これらは、学生が教育を受けるために必要不可欠な支出と考えられています。
寮費・食費・パソコン代は課税対象になる場合も
一方で、米国では生活に関連する支出については厳格に区別されています。
例えば、
・食費(Room & Board)
・通学費
・パソコン購入費
などは、原則として課税対象となります。
日本の感覚では、「大学生活に必要な費用なのだから教育費ではないか」と考える人も少なくありません。しかし、米国の税制では、教育そのものに直接必要な費用と、学生生活を維持するための費用を明確に分けています。
つまり、奨学金とは「学生生活全般を支援するお金」ではなく、「教育を受けるための費用を補助するもの」という考え方が強いのです。
Teaching AssistantやResearch Assistantは給与所得になる
さらに注意が必要なのは、奨学金という名称で支給されていても、実質的には給与として扱われるケースがあることです。
例えば、大学院生などが、
・Research Assistant(RA)として研究活動を行う
ことを条件として受け取る金銭は、単なる奨学金ではなく、労務の対価として給与所得になる場合があります。
米国では、「奨学金という名前かどうか」ではなく、その支給の目的や実態によって税務上の扱いを判断しています。
