(※写真はイメージです/PIXTA)

統計データは1種類だけでも有益ですが、複数のデータを比較検討することで、いろいろな実情が浮かび上がってきます。しかし、因果関係を見誤ると、「トンデモ情報」になってしまうため、読み解くには十分な注意が必要なのです。経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

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「似ている=因果関係がある」とは限らない

アイスクリームが売れる日は水難事故が多いと言われています。それならば、アイスクリームの販売を禁止すれば良いのでしょうか? そんなことはあり得ませんね。

 

A氏とB氏が似ているとしても、A氏がB氏の親とは限りません。A氏が子かもしれないし、両氏がきょうだいかもしれないし、赤の他人がたまたま似ているだけかもしれません。

 

アイスクリームが売れるのは気温が高い日で、水難事故が多いのも気温が高い日ですから、アイスクリームの売上と水難事故は気温を親とするきょうだいのような関係ですね。似ているからといって、因果関係があるとは限らないので、要注意なのです。

財政赤字が減った国ほど経済成長率が高い?

財政赤字が減った国ほど経済成長率が高いとします。筆者は単純に「経済成長率が高いから税収が増えて財政赤字が減ったのだろう」と考えますが、逆もあり得ます。「財政赤字を減らしたので金利が下がり、企業が設備投資を増やしたのだ」というわけです。

 

財政赤字が減れば、資金借入需要が減るので金利が下がる、ということはあり得ないわけではないでしょう。つまり、双方が原因であり、結果でもある、というわけですね。もっとも、後者がどれくらい重要かは、財政再建論者と積極財政論者で意見がわかれるでしょうが。

 

余談ですが、日本の財政再建論者が「経済成長率を高めるために、財政再建を頑張ろう」と言うならば、筆者は最近まで反対していましたが、いまはそういう可能性も否定できないと考えています。

 

最近、日本の長期金利が上昇していて、それが経済成長にマイナスに働き得るからです。問題は長期金利が上昇している理由ですが、「投資家たちが日本の財政悪化を懸念して国債を買いたがらないから」という可能性があるからです。

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