通知総額は840億ドル、最高180万ドルの請求も
国土安全保障省によると、不法移民に通知された民事罰の総額は約840億ドル(約13兆円)に達しています。
民事罰には5年間の時効がありますが、その間も罰金は日々積み上がります。報道では、最高約180万ドル(約3億円)の支払い通知を受けたケースや、100万ドルを超える請求を受けたケースも紹介されています。また、一部では税金の還付金が差し押さえられた事例も報じられています。
さらに、支払いに応じない場合には、自主的な国外退去を求められるだけでなく、債権が回収会社へ移管されることもあり、不法移民に対する経済的・心理的な圧力は一層強まっています。
税務行政と移民政策の境界線が問われる
長年米国で暮らし、家庭を築き、住宅を所有している不法移民も少なくありません。そのため、数十万ドルから100万ドルを超える請求を受け、生活基盤そのものが揺らぐケースも出ています。
こうした措置は違法だとして、トランプ政権を相手取る訴訟も相次いでおり、集団訴訟を目指す弁護士も現れています。
一方、トランプ政権は関税政策と同様、不法移民対策でも強硬姿勢を維持しています。税務情報の活用と巨額の民事罰を組み合わせた今回の政策は、不法移民対策の新たな局面として注目される一方で、「納税情報は誰のためにあるのか」「税務行政と移民政策の境界線をどこに引くべきなのか」という新たな論点も突き付けています。今後の司法判断や制度運用の行方が注目されます。
奥村 眞吾
税理士法人奥村会計事務所
代表
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