前回は、不動産購入で融資を受ける際に知っておきたい銀行の評価基準について取り上げました。今回は、良質な収益不動産の重要性について見ていきます。

銀行が貸してくれるうちがチャンス

3.圧倒的な借金をしろ! 借入額は、努力・知恵を絞った結晶だ!

 

銀行が貸してくれるうちがチャンス。安定的なインカムゲインを狙える物件は買ってしまえ! 最低限、貸借対照表・損益計算書をしっかり理解しろ。銀行に相手にされない。銀行員は保身的だ。どんな保身的な銀行員でも融資が通るようなストーリーを自分で考えろ。

 

まずは貸借対照表、いわゆるB/S(バランス・シート)だ。B/Sの右側は資金の調達方法、左側はその使い方だ。

 

貸借対照表を作れば分かる通り、借金が増えれば、総資産も増える。あとは、資産と借金のバランスをうまくとって、借金がなくなれば、全て資産になる。固定資産は建物が減価償却され目減りしていくが、その分、毎年家賃収入で現金が増えていく。うまくコントロールできれば、総資産を維持しながら、借入をゼロに持っていくこともできるかもしれない。それは一朝一夕にはできない夢物語だが、そんな風に先々の目標を妄想としていると活力となってくる。

 

一棟目は7000万円の借入をするのに金利4.5%だったのが、資産をうまく組み替えて銀行ルールに乗っかった結果、4.8億円の借入が全て金利1%台の借入となった(1棟はまだ3%台だが、1%台での借換の内定をもらっている)。これはデカい。低金利だと、総額が減るのも嬉しいが、それにも増して実感できるのは、元本返済の速度が圧倒的に早い!

 

普段は、金利を加えた返済総額しかほとんど気にならないが、元利均等方式の借入なら、元本の減り方が少しずつ大きくなっている。元本が減れば、売却時の手残りが増える。元本減少>売買価格下落なら、手元におカネが残るので、低金利で融資を受けた物件は、可能な限り長く保有して、毎月のインカムゲインを確保しつつ、10年ぐらい保有して売却するのが理想だ。

低金利融資で良い物件を増やせば経営は安定する

低金利融資は、メガバンクである必要はない。低金利で借り入れた良質の物件を増やせば増やすほど、経営は安定してくる。物件を1つ保有して、空室or入居のゼロイチの戦いより、50部屋を保有して母数を増やして戦った方が、空室リスクは少ない。物件を増やす=借入を増やすが、不動産の定石だ。自己資金を使っての現金買いよりも、時間を短縮することができる。知恵を絞れ!

 

私は2015年にかなり背伸びをして物件を仕込んだ。自転車操業で、資金繰りはカツカツだ。その結果、サラリーマンの一線を超えた金額の融資総額を受けることができた。あとは資産・借入・現金のバランスを取るだけだ。とにかくできる限り背伸びをして、良質の借入、良質の資産を手に入れろ!  これだけ借金できるのは、サラリーマンをしているうちだけだ。

理系サラリーマン大家が伝授する  不動産投資で不労所得1000万円を得る方法

理系サラリーマン大家が伝授する 不動産投資で不労所得1000万円を得る方法

溝口 晴康

幻冬舎メディアコンサルティング

いまや大ブームとなった不動産投資。しかし初心者であれば、どんな物件を買うべきか、資金をどのように調達するのか、購入後はなにをすればよいのかなど、わからないことだらけ。しかし著者は、そこで、自ら不動産投資にチャレ…

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