前回は、コストを抑えて解決した、賃貸物件のコンロ設備トラブルの事例について取り上げました。今回は、給水ポンプ故障の事例について見ていきます。

繰り返し起こるマンションの給水トラブル

中古物件で起こる、様々な設備トラブルを紹介する。

 

給水ポンプ故障

これも相当手こずった。壊れるまで使うなという話もあるが、使えるものはギリギリまで使う。何度か予兆はあった。

 

1回目・・・とある平日にテナントの店舗から連絡あり。トイレ当たりで水漏れがある。拭き取って様子を見るが、また、数日後に同じような水漏れがあるとのこと。

 

しばらく収まっていたが、ある日、水が出なくなったと連絡あり。他の入居者からも水が出なくなったと報告があった。この水が出なくなった日は、土曜日だった。普通ならば私が駆けつけつつ業者を呼ぶのだが、この日は自宅の川崎市から遠く離れた仙台に向かっていた。

 

マンション全体の水が出ない=給水ポンプの故障 or 配管の漏れ?  と推測した。まずは給水ポンプの状況の確認が必要だ!  しかし、給水ポンプ室には鍵がかかっており、しかもそのカギは、私が自宅で保管していた。さすがにこの事件のあとは、マンションにキーボックスを設置して、そこにカギを保管するようにしたが、この時ばかりは私も仙台に向かっているし、カギを業者に渡せない・・・。

 

どのようにカギを開けたかというと、水道屋を呼ぶ前に、カギ屋を手配して鍵を壊して、新規に鍵を交換してもらった。そこで何とか遠隔で水道屋に調査してもらい、給水ポンプが不調であることは分かった。何かしらの理由で給水ポンプのエラーが出ていたが、ひとまずはエラーだけを解除して、30分以上問題なさそうだったため、暫定対応をしてもらった。その際にポンプ交換の見積もりだけ依頼した。

 

2回目・・・2週間ほど経ったある日、これも土日にトラブルが再発した。私も立ち会って、原因を細かく調査した結果、給水ポンプのセンサー故障と判明した。

 

原因が分かって、ひとまずはセンサーだけを新品に交換して数千円程度の修繕で済んだが、通常2台で交互に稼働しているポンプのうち、1台が故障しているとのことで、もう1台が故障したらアウトという恐ろしい状況が判明した。3~4社に相見積もりを行い、すぐに交換できる段取りを整えた。

保険で電気設備や給排水の事故もカバー可能

3回目・・・2回目の数日後についにその日がやってきた。今度はセンサーではなく、制御が全く効かないとのことだった。今日の今日で業者も工事ができないため、工事までの数日間は常にポンプを動かしっぱなしにすれば、入居者には迷惑がかからないとのことだったので、制御系をやめて、ポンプからはずっと水を出しっぱなしにする状態を続けた。

 

何とか数日以内にポンプ交換工事も終わり、40万円前後の出費となったが、相見積もりはピンキリで一発目に依頼した業者は100万円以上の見積もりだった。暫定策を2回ほど乗り越えて根本的な対応をして、入居者には迷惑をかけてしまったが、いきなり交換工事をせざるを得ずとなって、100万円がすっ飛んでしまうと考えると恐ろしい。

 

予めのリスクに備えて、設備類は、事前に交換相見積もりを取っておくべきだと実感した瞬間だった。まず何よりも、故障する前に直さなきゃいかん。迷惑をかけた入居者さんたち、この場を借りてお詫びします。

 

ところで、当時は全く知らなかったが、実はこんな故障も保険でカバーできるようだ。機械的電気的という特約だ。当時の私は知識もなく、工事代金をそのまま支払ったが、やはり多くの知識は必要だ。しかしながら、1回目の鍵を壊して、新規に設置し直した費用は、保険が出た。保険は大家の味方だ。トラブル時は、保険に頼ってみると良い。

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溝口 晴康

幻冬舎メディアコンサルティング

いまや大ブームとなった不動産投資。しかし初心者であれば、どんな物件を買うべきか、資金をどのように調達するのか、購入後はなにをすればよいのかなど、わからないことだらけ。しかし著者は、そこで、自ら不動産投資にチャレ…

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