瑕疵担保問題で売主を訴えようとしたが・・・
中古物件で起こる、様々な設備トラブルを紹介する。
●シロアリ事件、瑕疵担保問題。訴訟寸前まで。
<シロアリ事件簿>
なんと、ただの雨漏れと思っていたら、シロアリ事件に発展。そのリフォーム費用は驚いたことに1100万円!
●売主に瑕疵担保請求
●保険による支払い可能性確認
●相見積もりによる工事費減額
●リフォーム費用の融資打診
頭を抱え込みながら、上記のような複数のアクションを並行して実行して、それぞれにかなりの時間を費やした。瑕疵担保問題はかなり微妙で、弁護士にも2名ほど会って相談して、訴訟直前だったが、時間もおカネも無駄なので、示談での解決策を探った。結局、売主が支払ったおカネは50万円程度。もともと債務超過の業者で、支払いたくても払えない状況と泣きつかれて、やむなく示談で終わらせた。
リノベーションで年間108万円の収益改善に
そして、ただリフォームするんじゃ面白くないので、これを期に前向きなリフォーム、いやリノベーションを試みた。4LDKの部屋を4部屋に仕切ったシェアハウスにリノベーションした。
その結果、家賃収入が15万円⇒24万円に増えた。今までの自主管理から管理会社を入れて運営することにしたことや光熱費などを差し引いても19万円残ることになり、毎月4万円の収益改善となった。打たれてもへこたれない。この精神が大切だ。
そして、複数業者を相見積もりした結果、家具もろもろ込みで650万円のリフォーム費用で済ませた。月額4万円だから年間48万円の収益改善。ということは、650万円のリフォーム費用は13.5年で回収できる。見かけの家賃だけを考えると、15万円/月⇒24万円/月に9万円/月アップしている。年間108万円の賃料アップだ。
仮にこの物件が利回り8%で売却できるとすると、年間108万円の賃料増は、売却価格で1350万円(108÷0.08)に当たる。650万円のリフォーム費用なんて、売却すればいつでも回収できる。
比較的メンテナンスの心配が少ない、新築の検討も
このように複数の見方をすれば、650万円という多額のリフォーム費用も怖くない。しかし、瞬間的にそんな多額なおカネを準備していなかったので、日本政策金融公庫からしっかり融資を受けた。公庫も修繕費というと嫌がりそうなので、リノベーションによる収益改善です! と言いきったら、すんなり貸してくれた。きっかけはネガティブでも、結果はポジティブに! ! ピンチはチャンスだ。
このように、築20年を超えた物件は、振り返ってみると、設備トラブルが多発している。それを前向きに解決できるかどうか・・・若いうちは勉強だと思ってやっていたが、おじさんになってくると、段々めんどくさくなってくる。子供が生まれると、さらに自分の時間が取りづらくなり、それよりは、トラブルが事前に起きないためにはどうしたら良いか・・・という予防の意識の方が強くなった。
そこで出した結論は、比較的メンテが楽な新築だ(というよりも、中古物件価格が一気に上がってきたため、「出来上がったものを買う」ではなく、「土地から買って作り上げた方が利回りが上がる」という外的な景気要因もあったことが大きいが)。