よくある質問(FAQ)
Q1.改正はいつから適用されますか?
A.令和9年(2027年)1月1日以後の相続または贈与から適用されます。それまでの駆け込み贈与には現行ルールが適用される可能性がありますが、通達6項(税務署による否認)のリスクには引き続き注意が必要です。
Q2.すでに持っている物件も5年ルールの対象になりますか?
A.相続・贈与が発生した時点で「取得から5年以内」であれば対象となります。たとえば2025年に購入し、2028年に相続が発生した場合は、新ルールが適用されます。
Q3.自宅(居住用)として使っている不動産も時価評価になりますか?
A.いいえ。今回の改正は「貸付用不動産」および「不動産小口化商品」を対象としたものです。自己居住用の不動産や、小規模宅地等の特例が適用される土地については、今回の5年ルールの直接的な対象外です。
Q4.不動産以外の資産クラス(NISAや暗号資産)への影響は?
A.2026年度改正では、18歳未満の「こどもNISA」創設や暗号資産の20%分離課税移行が示されています。不動産節税が厳格化される分、これらの投資枠を活用した「資産の分散」が、公認会計士としても推奨されるポートフォリオ戦略となります。
「節税」から「資産価値重視」へ――新時代の相続対策が始まる
2026年度税制改正により、「不動産を買うだけで節税できる」安易な時代は完全に終わりを告げました。これからは「節税」という歪みを狙うのではなく、不動産本来の「収益性」「流動性」「耐久性」を見極める能力が、資産防衛のカギとなります。
まずは、ご自身の保有資産を「5年」という時間軸で棚卸ししてください。令和9年の施行まで、私たちに残された時間は限られています。
「いつまでに5年を超えるか」「いまの時価はいくらか」を精査し、必要であれば早期の贈与や資産の売却・組み換えを断行すること。この「時間軸の逆算」こそが、新時代の相続対策において最も価値のある戦略となります。
まずは専門の税理士・公認会計士と共に、現時点での資産価値の「健康診断(シミュレーション)」を受けることから始めてください。
岸田 康雄
公認会計士/税理士/行政書士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)
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