このままではどうなるか
このまま何もせずに相続を迎えると、
・相続税は高い
・納税資金が不足
・手続きが進まない
・家族が混乱
結果として「資産があるのに失う相続」になりかねません。解決策はシンプルです。私はSさんに、明確にお伝えしました。
「分散保有から収益集中へ変えましょう」
具体的な再設計
① 海外不動産はすべて売却
→ リスクと不透明性を排除
② 自宅は売却し、住み替え
→ セキュリティの高い住宅へ
③ 国内資産を1〜2棟の収益物件へ集約
→ 管理・収益・承継を一本化
なぜ「1棟から2棟」なのか
理由は明確です。
・管理をプロに任せられる
・収益が安定する
・承継がシンプル
仮に次男様の仕事の収入が不安定でも、安定収入が生活を支えます。
長男が関わる場合でも、負担は最小限です。相続になる前はご夫婦、奥様の生活の収入源としても負担がありません。
設計により、相続税は確実に下がります。
・相続税:約8,100万円 → 約1,400万円
・年間収入:約1,210万円 → 約2,000万円
これは魔法ではありません。設計の力です。「家族を守る設計」です。
今回の提案は売却の話でも、節税の話でもありません
「資産を失わないための再設計」です。
Sさんに、私はこうお伝えしました。
「今のまま家族に苦労を背負わせるか」
「今整理して、完成されたバトンを渡すか」
選択できるのは、今だけです。
相続は、起きてからでは「処理」になります。しかし今なら、「設計」ができます。
Sさん夫婦は再提案を希望されましたので、賃貸事業のコンサルフィーとして経費に組み込めるメリットを作れることもあり、有料のプランニングの委託をいただきました。
これからの対策を整理して、Sさんご夫婦に提案し、今度こそ進めてもらえると期待しています。
まとめ
① 「守り」の住み替え:広い自宅から、最新セキュリティの都心マンションへ
まず、防犯上の不安を解消します。広すぎる自宅を売却し、24時間有人管理のセキュリティが整った都心の高層マンション、あるいは利便性の高いコンパクトな住宅へ住み替えるのです。これにより、強盗の不安から解放され、庭の手入れや建物の維持管理という「老後の重荷」を捨てることができます。さらに、自宅の売却益は、次なる収益資産への軍資金となります。
② 海外資産の「毒出し」:すべてを現金化し、国内へ還流
手続きが複雑な海外不動産は、Sさんがお元気なうちにすべて売却します。為替のタイミングを見極めつつ、現金化して日本に戻す。これだけで、将来のご遺族の手間を9割削減できます。
③ 「収益の一本化」:区分マンションから「1棟収益ビル」へ
バラバラに保有している5戸の区分マンションも整理の対象です。これらと、自宅・海外資産の売却益を合わせれば、都心の一等地に「1棟収益ビル」を購入することが可能です。
なぜ「1棟」なのか。それは、管理をプロの管理会社に丸投げしやすいからです。もし次男が将来、自立できないままであったとしても、1棟ビルから上がる安定した家賃収入があれば、彼の生活を守る「福祉的な資産」として機能します。長男が継ぐ場合も、窓口が1つであれば、本業の傍らで経営を続けることが可能です。
曽根 惠子
公認不動産コンサルティングマスター
相続対策専門士
相続実務士®
株式会社夢相続 代表取締役
「相続対策専門士」は問題解決の窓口となり、弁護士、税理士の業務につなげていく役割であり、業法に抵触する職務を担当することはありません。
