「会社辞めたい」と嘆く人の横で、辞めない選択をする人も
5月の連休を過ぎ、祝日が1日もない6月。満員電車に揺られながら「会社辞めたい」「上司の顔、見たくない」と、ため息をつく会社員もいるでしょう。ただ、そう思っていても、多くの人は金銭的理由で退職を実行できないのが実情です。
一方、アベノミクス以降の株高や世界的な投資ブームの波に乗り、若くして1億〜2億円規模の資産を築き上げた勝ち組たちがいます。ただ、会社を辞めるという選択肢を持ちつつも「会社員を続ける」という人も少なくないのです。
実際に会社を辞めて完全なる自由を手に入れた43歳の佐藤さん(仮名)は、わずか1年半後に、笑顔でサラリーマンに戻っていました。
最初の半年は最高。しかし、その後に訪れた「やることのない日々」
佐藤さんは20代後半から個別株やインデックス投資を続け、40代前半にして資産1.5億円を突破。そのうえ、中古マンションの住宅ローンも完済間近、独身。早期退職を検討する要素は揃っていました。
「FIREを狙って投資してたわけじゃないんです。でも、あれよという間にお金が増えていった。リーマンやコロナもありましたが、総じてラッキーな時代でした。一方で、会社にいたら、いつのまにか肩書がつき、責任が重くなっていた。年齢的にも上司と部下との板挟み。資産が1億超えた頃から、“辞めない自分は何なんだ?”と悩んでいました」
決定打は、役員会議で言い渡された理不尽な方針転換。部下からの反発は必至でした。そのとき、何かがプツンと切れたといいます。
「もう限界だなと。それで退職届を書きました」
実際、退職直後の生活は、それまでの重荷から解き放たれた気分だったといいます。 目覚まし時計をかけずに起き、平日昼間からビールを飲めて、旅行も楽しめる。最初の半年はやりたいことを詰め込み、充実していたという佐藤さん。しかし、徐々に生活は乱れていきました。
「友人はみんな普通に働いているので、何をするにもほぼ1人。一日中ベッドの上で『食っちゃ寝、食っちゃ寝』の繰り返し。起きてる間はスマホとゲーム、たまに株取引。目が疲れて、毎日頭が痛い。ああ、自分にはやっぱり“やること”が必要なんだと思いました」

