(※写真はイメージです/PIXTA)

親の介護は、ある日突然始まることがあります。通院の付き添い、買い物、薬の管理、家の片づけ。最初は「少し手伝うだけ」のつもりでも、要介護状態が進むにつれて、家族の生活そのものに介護が入り込んでいきます。特に実の親子では、遠慮のなさや期待の大きさが重なり、気づかないうちに負担が一人に偏ることもあります。

「来るのが遅い」…母の一言で崩れた心

総務省『家計調査(2025年)』によると、65歳以上の単身無職世帯では、可処分所得が月11万8,465円、消費支出が月14万8,445円となっており、平均では毎月赤字です。高齢者本人の生活も決して楽ではありませんが、家族が介護に関わる場合、その負担は時間や感情の面にも及びます。

 

翌日、真理さんはケアマネジャーに相談しました。

 

「もう一人では続けられないです」

 

それまで言えなかった言葉でした。

 

ケアマネジャーは、訪問介護の回数を増やすこと、デイサービスの利用日を見直すこと、兄にも具体的な役割を持ってもらうことを提案しました。

 

真理さんは兄に連絡し、月に一度の帰省や費用負担、電話での見守りを頼みました。最初は気まずさもありましたが、状況を共有すると、兄も「そんなに大変だったとは知らなかった」と言いました。

 

「言わなかった私にも原因はあったんだと思います」

 

真理さんはそう振り返ります。

 

介護は、愛情だけで続けられるものではありません。

 

親を思う気持ちがあっても、疲れ、怒り、悲しみは生まれます。ときには、親の何気ない一言が、支える側の心を折ってしまうこともあります。

 

現在、真理さんは母の家へ行く回数を減らし、サービスと家族で分担する形に変えました。

 

「母を見捨てたいわけではありません。ただ、私一人で抱えたままでは、母にも優しくできなくなると思いました」

 

親の介護で大切なのは、誰か一人が限界まで耐えることではありません。親も子も無理を重ねすぎない形を探していくことが、長く向き合うためには欠かせないのかもしれません。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧