(※写真はイメージです/PIXTA)

定年後は、夫婦で旅行を楽しみたい。そう考える人は少なくありません。長年働き、子育てを終え、ようやく自由な時間ができる老後は、これまで我慢してきたことを叶える機会でもあります。しかし、退職金はまとまった金額に見えても、生活費、医療費、住まいの維持費などを考えると、自由に使えるお金ばかりではありません。

「我慢ばかりの老後にしたいわけではありません。でも…」

金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』でも、老後の生活に不安を感じる世帯は多く、生活費や病気・介護への備えが大きな関心事となっています。

 

「旅行三昧」と言っても、夫婦は豪遊していたわけではありません。ただ、退職直後の解放感の中で、「今なら行ける」「今しか行けない」と支出の判断が緩くなっていたのです。

 

恵子さんは言いました。

 

「旅行が嫌だったわけじゃないの。でも、これから先の暮らしまで旅行に使ってしまうのが怖かった」

 

その後、夫婦は旅行の回数を減らしました。年に一度は少し遠出をする。その代わり、普段は日帰り旅行や近場の温泉、友人との食事を楽しむ。退職金の残りは、生活費用、医療・介護用、住宅修繕用に分けて管理することにしました。

 

「我慢ばかりの老後にしたいわけではありません。でも、楽しみ方を変えないと続かないと思いました」

 

老後資金は、残しておくだけのお金ではありません。しかし、使い切ってよいお金でもありません。元気なうちに楽しむことと、これからの暮らしを守ること。その両方のバランスを取る必要があります。

 

 

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