(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の住まいとして、持ち家は大きな安心材料と考えられがちです。住宅ローンを完済していれば、家賃負担はありません。しかしマンションの場合、管理費や修繕積立金は住み続ける限り発生します。築年数が進めば、大規模修繕や設備更新に伴い、思わぬ負担が生じることもあります。

「ローン完済で安心」のはずが…通帳に記された引き落とし

雅彦さん(仮名・67歳)と妻の久美子さん(仮名・65歳)は、築38年の分譲マンションで暮らしています。

 

夫婦の年金収入は月19万円ほど。貯金は約2,200万円。住宅ローンはすでに完済しており、久美子さんは「贅沢しなければ何とか暮らせる」と考えていました。

 

ところがある日、通帳を記帳した久美子さんは、見慣れない金額に目を止めます。

 

「え、こんなに引かれてるの…?」

 

管理組合名義の引き落とし額が、以前より大きく増えていたのです。確認すると、修繕積立金の大幅な値上げに加え、大規模修繕に向けた一時金の分割徴収が始まっていました。

 

「説明会には出ていたはずなんです。でも、ここまで家計に響くとは思っていませんでした」

 

築年数が経ったマンションでは、外壁、屋上防水、給排水管、エレベーターなど、修繕や更新が必要になる箇所が増えていきます。国土交通省『令和5年度マンション総合調査』でも、修繕積立金や長期修繕計画の見直しは、マンション管理における重要な課題として示されています。

 

夫婦のマンションでも、長年、修繕積立金が低く抑えられていました。その結果、次の大規模修繕に必要な資金が不足し、各戸に一時的な負担が求められることになったのです。

 

「マンションは買ったら終わりだと思っていました。でも、建物は歳を取るんですよね」

 

総務省『家計調査(2025年)』によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯では、可処分所得を消費支出が上回っており、平均では毎月赤字となっています。夫婦の年金月19万円も、決して余裕のある水準ではありません。そこへ、毎月の住居関連費の増加が重なりました。

 

「通帳の数字を見て、初めて現実として迫ってきたんです」

 

 \6月16日(火)開催/
「相続税の税務調査」

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