(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者の中には、「現金が一番安心」と考え、自宅にまとまったお金を保管している人もいます。いわゆる“タンス預金”です。家族にとっては突然見つかることもあり、「申告しなくても分からないのでは」と考えてしまうケースもあります。しかし、相続では現金も立派な相続財産であり、申告漏れは後に大きな問題へ発展することがあります。

「なぜ把握されているんだ?」…税務署から届いた通知

父の死から約1年後。大輔さんのもとへ、税務署から封書が届きました。中には、「相続税について確認したい事項がある」という通知が入っていました。

 

「背中が冷たくなりました」

 

相続税の調査では、亡くなった人の預金口座の動きや過去の資産状況、不動産売却歴などが確認されることがあります。生前の大きな現金引き出しや資産状況から、「本来あるはずの財産」と実際の申告内容に差がある場合、調査対象になることがあります。

 

大輔さんの場合も、父の過去の資産状況や、相続後の現金の動きなどについて確認を受けたといいます。

 

税理士へ相談した際、大輔さんは初めて現実を理解します。結果として、大輔さんには本税に加え、過少申告加算税や延滞税などが発生しました。

 

「“大丈夫だろう”と思ってしまっていました」

 

その代償は大きかったといいます。

 

国税庁『令和5年分 相続税の申告事績の概要』によると、令和5年分における相続税の課税価格は増加傾向にあり、相続税申告の対象となるケースは一定数存在します。また、税務調査では現金や名義預金なども確認対象になります。

 

大輔さんが最も後悔しているのは、「最初に専門家へ相談しなかったこと」だといいます。現在、大輔さんは税理士とともに修正申告を進め、追加納税の対応を続けています。

 

タンス預金は、家族にも把握されにくく、相続時に混乱を招きやすい資産です。

 

「これ、申告しなくても分からないよな…?」

 

大輔さんがそう思った瞬間から、問題は始まっていました。

 

 

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