(※写真はイメージです/PIXTA)

少子高齢化や人手不足を背景に定年延長が進み、65歳定年の会社であっても、その後も働けるよう制度を整える企業が増えています。また、老後の資産形成を目的に、定年後も働く道を選ぶ人も少なくありません。一方で、現役時代の多忙さにひと区切りをつけたいと、定年を機に完全リタイアを選ぶ人も。しかし、その先に待っているのは、必ずしも穏やかな老後とは限らないようで……。本記事では山崎さん(仮名)の事例とともに、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が「熟年離婚」に潜むリスクと改善策について解説します。※本記事は実話をベースに構成していますが、プライバシー保護のため、個人名や団体名、具体的な状況の一部を変更しています。

熟年離婚は「長年の不満の積み重ね」で起こる

離婚は、ある日突然起きるようにみえて、実際には長年積み重なった不満が限界を迎えた結果であることが少なくありません。

 

特に、子どもの独立や定年退職は、「熟年離婚」を考える大きなきっかけになりやすいです。実際、厚生労働省の「人口動態統計」によると、近年は同居期間20年以上の「熟年離婚」が増加傾向にあります。

 

また、離婚時には、感情面だけでなく、お金の問題も発生します。結婚後に築いた財産は原則として折半となるほか、婚姻期間中の厚生年金についても、最大で50%まで分割請求が可能です。

 

「老後資金は十分ある」「退職金も入るから安心だ」と思っていても、熟年離婚によって人生設計が大きく狂うケースは珍しくありません。

 

家庭は“共同経営”…関係構築を怠ると「老後のリスク」に

価値観の違いや性格の不一致はどのご夫婦にも少なからずあるものですが、家庭は人生における最小単位の組織です。会社であれば、社員との意思疎通や配慮を怠れば組織は崩壊してしまうように、ある意味で“共同経営”である家庭も、同じ構造を持っています。対話をせず、感謝の気持ちを忘れ「相手がいて当たり前」という感覚になれば、関係は徐々に壊れていきます。

 

一方で、どうしても関係修復が難しい場合や、お互いの将来像が相容れない、共存が難しい場合については早い段階で今後の人生について話し合い、線引きをすることも最悪の事態を回避する一つの選択肢です。

 

不満を抱えながら何年も放置し続けると、やがてそれは感情面だけでなく、最終的には財産分与や年金分割など、経済面でも大きなリスクになり得ます。

 

今回の山崎さんのケースは、仕事で成功していても、家庭内での関係構築を後回しにした結果、大きな代償を払うことになった事例です。

 

老後を穏やかに過ごすためには、現役時代からお金の準備だけではなく、ともに生きる相手との関係をどう築いていくのかも考えておくべきです。これも重要な「老後対策」といえるのではないでしょうか。

 

 

小川 洋平

FP相談ねっと

ファイナンシャルプランナー

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【相続対策】6月11日(木)オンライン開催

弁護士が見てきた「失敗事例」から学ぶ!
「相続×アパート活用」のリアル

 

【保険・資産運用】6月17日(水)オンライン開催

《最新・資産防衛術》
令和版「お宝保険」の正体とポテンシャルは?

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

 

※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧