「できなかったことに着目するチェックの頻度」を上げる
僕が勧めたいのは、高速PDCAだ。PDCAを回すのにおいて最重要なことは、できなかったことに着目するチェックの頻度である。
たとえば、ある目標を達成するには「北」に行かなければならなかったとしよう。自分では「北」に向かっているつもりでも、いつのまにか「東」に進んでしまっていることがある。1か月に一度の定期チェックで、進路を「北」に戻そうとしたら、大幅な改善が必要になってしまう。その結果、良くて「北東」くらいにしか進路を戻せず、目標達成が遠ざかってしまうのだ。
つまり、チェックの頻度が少ないほど改善の労力や時間がかかり、チェックの頻度が多いほど容易に行動の改善ができるのである。
仮に、1年に1回しかチェックをしない場合、計画から100%ズレると仮定しよう。これを改善するにはゼロからやり直さなければならない。1か月に1回チェックを行うなら、年間12回なので、1回につき8.3%のズレを修正することになる。1週間に1回チェックを行うなら、年間52回なので、1回につき1.9%のズレを修正すればいい。毎日チェックするならば、1回につき、たった0.3%の修正だけで済むのだ。
月1のチェックと毎日のチェックとでは、28倍以上の差が生じるのである。チェックの頻度を多くしたほうが、改善の手間も時間もかからないのだ。
もはや改善というより、ちょっとした「軌道修正」と認識したほうがいい。ほぼ無視できるレベルの小さな問題を即座に解決できるので、プランどおりに物事を進めやすいし、問題解決能力も上がっていく。だから、PDCAは、毎日回していくのが最も合理的なのだ。
月1の定例会議などで行うと、8.3%もの修正が必要になるので、どこに最大の問題があるのか見えにくくなる。また、問題点を改善するため1か月全力で走り続けなければならないので、とてつもないエネルギーが必要だ。
最初の3日くらいは全力で頑張れても、やがて燃え尽き症候群になり、1か月後には何も変わっていない。心当たりのある人もいるのではないだろうか。
減点思考によって自分の「粗」や「弱点」を毎日チェックして、毎日軌道修正していけば、自動的に大きな成長が見込めるのである。あなたの目標が「北」へ行くことなら、毎日のPDCAによって、そこまで最短距離の一直線で進んでいけるだろう。

