「断れない気持ち」と「続けられない現実」…母が見た限界
ある日、和子さんは意を決して娘にこう伝えました。
「ごめんね、これ以上は無理なの」
電話の向こうで、美咲さんはしばらく黙っていました。
「“どうして?”と聞かれました。正直、言葉に詰まりました」
「あなたのことを助けたい気持ちはある。でも、このままだと私が立ち行かなくなる」
そう伝えた声は震えていたといいます。
「親なのに、助けてあげられない。そのことが一番つらかったです」
その後、美咲さんはパートを始め、夫婦で家計を立て直す方向に動き出しました。ただ、親子の関係には、どこかぎこちなさが残ったといいます。
「悪いことをしたわけではないのに、前と同じようには話せなくなってしまって…」
家族間のお金の問題は、単なる金額の話では終わりません。そこには期待や役割、そして遠慮が絡み合います。
「助けたい」と「守りたい」。そのどちらも間違ってはいません。ただ、そのバランスを崩したとき、関係そのものが揺らいでしまうことがあります。
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