(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢期の家計は、本人たちの生活だけで完結するとは限りません。子どもとの同居や経済的支援が続くなかで、本来は老後のために使うはずの年金が、別の用途に充てられているケースもあります。家族だから助けたいという思いと、限られた収入の現実。そのあいだでバランスを崩し、生活が静かに立ち行かなくなることもあります。

「そのうち働くと思っていた」…同居から始まった小さな違和感

埼玉県内で暮らす正一さん(仮名・74歳)と妻の史子さん(仮名・71歳)は、年金生活を送りながら、長女の咲江さん(仮名・42歳)と3人で同居しています。

 

「最初は、一時的なものだと思っていたんです。仕事を辞めて戻ってきただけで、落ち着いたらまた働くんだろうって」

 

咲江さんは都内で会社員として働いていましたが、体調不良を理由に退職。その後、実家に戻ってきました。夫婦としても無理に追い出すつもりはなく、「しばらく休めばいい」という気持ちで受け入れたといいます。

 

しかし、その“しばらく”は、想像以上に長く続きました。

 

「最初の半年くらいは、こちらも何も言いませんでした。でも、1年、2年と過ぎても、仕事を探す様子がなくて…」

 

咲江さんは日中、自室で過ごすことが多く、家事もほとんど手伝いませんでした。食事や光熱費など、生活にかかる費用はすべて親が負担していました。

 

「“今は無理”と言われると、それ以上強く言えないんです。体調のこともあるし、親としては心配のほうが先に立ってしまって」

 

正一さんの年金は月約18万円、史子さんは約6万円。合計で月24万円ほどの収入です。一見すると生活は成り立つように見えますが、3人分の生活費となると事情は変わります。

 

総務省『家計調査(2025年)』によると、高齢単身無職世帯の可処分所得は月約11.8万円、消費支出は月約14.8万円です。夫婦世帯であっても、そこに子ども1人が加われば、支出はさらに増えることになります。

 

「食費だけでも明らかに増えました。電気代も水道代も上がるし、日用品も減りが早い。気づいたら、貯金を取り崩すようになっていました」

 

それでも、夫婦は「いずれ働くはず」という期待を手放せずにいました。

 

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