今週は、植田日銀総裁による信託大会における挨拶に注目
今週は、植田日銀総裁による信託大会における挨拶に注目しています(図表1)。
今回の挨拶は、4月27日、28日の金融政策決定会合を目前に控えた重要な発言機会となります。市場が4月会合での利上げを6割程度織り込むなか、植田日銀総裁が追加利上げに向けた地ならしを行うのか、あるいは内外経済の不確実性を背景に慎重な姿勢を示すのかが焦点となります。
判断の鍵を握るのは、「経済・物価の見通し」の実現に向けた「賃金と物価の好循環」の広がりをどう評価するかという点です。植田総裁はこれまで、2%の物価目標が持続的・安定的に達成されるという「見通しの実現」を前提に、緩和度合いを調整(利上げ)していくスタンスを堅持してきました。
この見通しを実現させる原動力となるのが「賃金と物価の好循環」です。3年連続で高水準の賃上げが視野に入る春闘(図表2)の結果を受け、賃金上昇がサービス価格へ波及する好循環の蓋然性について、総裁が一段と前向きな認識を示せば、4月利上げに向けた明確なシグナルと受け止められます。
中東情勢で物価上振れ警戒、利上げ観測強まる
第2の焦点は、緊迫化する中東情勢が物価見通しに与える影響です。エネルギー価格の高騰や円安による輸入物価の押し上げが、一時的なコストプッシュにとどまるのか、あるいは基調的な物価上昇率を加速させる要因になるのか、総裁の見解が問われます。
金融政策決定会合における主な意見(3月18、19日開催分)では、エネルギー価格の高騰や円安が基調的な物価上昇率に及ぼす影響について、従来以上に踏み込んだ議論がなされたことが明らかになっています(図表3)。
今回の挨拶でも、基調的な物価上昇率の上振れリスクを強く警戒する姿勢が示されれば、市場では4月会合での追加利上げの可能性が一段と強く意識されることになりそうです。
東京海上アセットマネジメント
※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】4月第3週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」【解説:東京海上アセットマネジメント】』を参照)。
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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