老後が一番お金持ちの日本人
資産はあるのに使えない、一歩を踏み出せない……日本人の保守性の一端がうかがえるデータがあります。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、世帯主の年齢別の金融資産保有額の平均は下記のとおりです。
・20歳代 403万円(171万円)
・30歳代 856万円(337万円)
・40歳代 1,236万円(500万円)
・50歳代 1,611万円(745万円)
・60歳代 2,588万円(1,200万円)
・70歳代 2,188万円(1,100万円)
※カッコ内は中央値
ここからは、60歳代に資産額のピークが来た後、70歳代になってもあまり減っていないことがわかります。
50歳代までは支出が多く、貯金がない。ようやくお金が貯まっても、「先々が不安でお金を使えない」という保守性、「好奇心や体力が少なくなり、使いどころがない」という現実が、そこにはあるのかもしれません。
Kさん自身、こう語ります。
「40代で辞めていたらと何度も考えますよ。60代、70代で何億も持っていたって、それほど使いどころはないでしょう。そうわかっているんですが……」
辞めるか続けるか、正解はないが「絶対に取り戻せないもの」がある
会社員を続けることが間違いというわけではありません。資産が豊富でも、あえて会社員を続けているという人もいるでしょう。むしろ、Kさんのように明確な目的がない場合、現状維持の方がよい可能性も少なくないのです。
よくあるのが、「自由になったはずなのに、何をしていいかわからない」という問題です。仕事という枠組みを失った途端、生活のリズムが崩れ、時間を持て余してしまう。やがて、社会との接点が薄れ、孤独感を覚えるようになってしまう……。
また、定期的な収入がなくなることで、「減らしてはいけない」という意識が強くなることもあります。会社員時代より慎ましい生活に縛られ、「旅行に行くお金ももったいない」となってしまっては本末転倒です。
「いつかやろう」と思い続けているうちに、体力や気力は少しずつ衰えていきます。現状を維持するのか、それとも一歩踏み出す決断か。
どちらが正しいかは人それぞれですが、資産は増やせても、失われた時間だけは戻ってきません。時には思い切りが必要なときもあるのかもしれません。
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