第2子誕生を機に、憧れのアルファードを月々3万5,000円の「残クレ」で購入した年収400万円台のSさん(35歳)。しかし3年後、信号待ちをしていたときに後方から追突される「もらい事故」に遭ってしまいます。相手の保険で修理代は全額下りたものの、5年後の査定で待っていたのは、〈まさかの請求額〉でした。本記事では、残クレの裏に隠された注意点を、1級FPの桐山昌也氏が解説します。
低負担のローンは「逃げ場のない負債」へ、見栄のために「未来」を売るな
残クレは、数年ごとに新車を楽しめる富裕層にとっては合理的な仕組みかもしれません。しかし、生活を切り詰めて月々の支払いを捻出している層にとって、それは「資産形成の敵」となってしまいます。
「月々いくらなら払えるか」という目先の数字に惑わされてはいけません。分不相応な車を背伸びして手に入れることは、自分の将来や子供の教育資金を、ディーラーの利益のために前借りしているのと同じです。
車は本来、生活を豊かにするための道具です。契約書にサインする前に、今一度問い直してください。その「月々の安さ」と引き換えに、あなたは大切な未来を売り渡してはいませんか?
桐山 昌也
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1976年生まれ。京都大学経済学部卒、MBA(経営学修士)取得。銀行およびメーカーにて、スイス駐在や大学院派遣を含むエリートキャリアを歩む。
金融業界の内側に身を置く中で、世に溢れる「無料相談」の実態が、顧客不在のセールス手法に偏っていることに強い疑問を抱く。「本当にお客様の立場に立った、嘘のないアドバイスを届けたい」という理想を追求するため、2024年に独立。
現在は大阪を中心に、自ら足を運ぶ「出張型FP」として活動。保険や株の販売を一切行わない「完全中立の立場」を貫き、金融機関での実務経験を活かした「難しい手続きまで並走できるプロ」として、家計や資産運用の悩みに寄り添っている。
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