「ずっと健康やったら、元を取れへんやん」独身男性が熱弁する〈保険の損得論〉
「……なぁ、お姉さん。俺も53歳やし、腰もガタくる思て、真面目に考えてみたんやけどな」
大阪・阿倍野のとあるファミリーレストラン。中堅メーカーで働くマサルさん(仮名・53歳)は、向かいに座る女性に語りかけます。
彼女は30代後半の保険代理店のプランナーで、バツイチであることをオープンにし、持ち前の明るさと人間力で勝負するやり手です。
マサルさんは年収500万円ほどで独身。年齢的にも体のあちこちにガタがきていると感じ、真剣に医療保険を検討しようと話を聞きにきたところでした。マサルさんはテーブルの上のパンフレットを指差します。
「この医療保険、月5,000円やろ? 年間で6万円。これな、1年後に入院してガツンと給付金もろて、その翌年にスパッと辞める。これが一番得な計算になると思うねん。ずっと健康やったら、これ、元を取れへんやんか。なぁ、そう思わん?」
「緊急連絡先に私の名前書いてええよ!」プランナーが語る〈保険はお守り論〉
マサルさんの発言に対して、保険代理店の女性は笑顔で応じました。
「お兄さん、またそんな極端なこといわんといてー。人生、計算通りにいかへんからこその保険やないですか」
彼女は自身の経験を交えて話を続けます。
「私な、離婚して一人でやり直したとき、ほんまに不安やったんです。お兄さん一人やろ? もしほんまに倒れたとき、誰が病院駆けつけてくれます? 私、お兄さんが入ってくれたら、『緊急連絡先』に私の名前書いてええよ! ……なんてね、冗談ですよ。でもそれくらい、いざというときに頼れる存在になりたいっていうことですよ」
「ははは! お姉さんが緊急連絡先か、そら心強いなぁ」
マサルさんは嬉しそうに笑うと、「ちょっと待って、喉乾いたわ。ジンジャーエールにカルピス混ぜてくるわ」と席を立ち、本日3杯目のドリンクバーへ向かいました。
