資産はあるのに回収不能…都内タワマンで外国人区分所有者が「総額185万9,000円」を4年間滞納。連絡が途絶えた〈まさかの理由〉【マンション管理士が解説】

資産はあるのに回収不能…都内タワマンで外国人区分所有者が「総額185万9,000円」を4年間滞納。連絡が途絶えた〈まさかの理由〉【マンション管理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

都内のタワーマンションで理事長を務めるAさんは、外国人オーナーの孤独死と管理費滞納という前代未聞のトラブルに直面しました。大使館への駆け込みや国際弁護士への依頼など、言語と法律の壁に阻まれながらも奮闘。本記事では、外国人区分所有者が増える時代のマンション管理の現実と、2026年4月1日施行の標準管理規約について、マンション管理士の松本洋氏が解説します。

大使館への異例のアプローチ

手がかりを求め、Aさんらは大使館を訪れました。受付では「飲食店で働く自国民を探しているケース」と勘違いされ、商事部に案内されるというハプニングもありつつ、領事部で改めて聴取を受けました。

 

しかし、ここでも「登記簿の名前・住所がカタカナ表記で、英語表記がわからないと照合できない」という、新たな壁が生じます。

 

最終的にその国の警察に照会し、所在調査を依頼する流れとなりました。申請書はすべて英語で作成するよう求められ、翻訳専門家に依頼して書類を整えましたが、半年経っても報告はありませんでした。

 

その後、国際弁護士に依頼することになりましたが、日本人弁護士から英語→現地語→再び英語→日本語へ翻訳するという、通常の5倍の手間がかかるコミュニケーションが続きます。

 

さらに、国際弁護士の費用体系は国内と大きく異なります。電子メールなどでの連絡は、1回につき50,000円(税別)。連絡がつかなくても、工数としてカウントされて費用は発生します。加えて、レター送付などで月10〜15万円かかります。

 

管理規約には「裁判費用・弁護士費用・督促費用は組合員に請求できる」とありますが、支払いに応じるかどうかは不透明な状況です。

外国人区分所有者の増加の背景

近年、日本のマンションで外国人区分所有者が増加しています。背景には次のような潮流があります。

 

・海外主要都市と比べて割安な日本の不動産価格

・円安による“買いやすさ”

・治安・生活環境への高い評価

・賃貸需要の安定、民泊など投資としての魅力

・外国人でも土地・建物を自由に購入できる制度

・在留資格の多様化による長期滞在者の増加

・北海道・沖縄など、観光地での別荘需要の拡大

 

しかし、所有者の多様化は管理組合に新たな課題も突きつけています。総会出席率の低下や連絡困難といった問題に加え、今回の事例のような「相続×所在不明×滞納」という複合問題は、これからの課題を象徴しています。

 

海外居住者には、時差や言語の壁で緊急連絡が取れない、郵便物が届かない、設備点検で入室できないといったリスクもあります。

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佐伯 知哉

幻冬舎ゴールドオンライン

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