(※写真はイメージです/PIXTA)

消費税は、国民生活に広く影響を及ぼす日本の基幹税の1つです。2026年2月8日の衆議院選挙では、多くの政党が消費税率の引き下げを主張したため、税率そのものは大きな争点とはなりませんでした。しかしその一方で、経済界からは消費税減税に対する否定的な意見が示されており、また国と地方、さらには地方政府間における税収配分の在り方をめぐって、複数の重要な対立点が存在しています。本稿では、消費税減税をめぐる議論のなかから、特に3つの対立点に着目し、その内容と課題について整理します。

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地方政府間における地方消費税配分の課題

第3の対立点は、地方政府間における地方消費税の配分問題です。

 

消費税は、国税分と地方消費税分を合わせて国に納付され、地方消費税分は一定の基準(清算基準)に基づいて各地方政府に配分されます。平成30年の税制改正では、この清算基準が抜本的に見直され、統計データが50%、人口が50%という配分方法が導入されました。その結果、一部の自治体では減収が見込まれるなどの影響が生じています。

 

たとえば、東京都では特別区を含む東京都全体で年間約1,000億円、特別区のみでも約380億円規模の税収減となっています。この考え方では、地方間の配分格差の是正は地方交付税によって行うべきであると主張されています。

地方消費税清算制度の意義

清算が必要とされる理由は、製造業者や卸売業者などの納税義務者の所在地と、実際に消費が行われる「最終消費地」が一致しない場合が多いためです。消費税収は一旦、納税義務者の所在する都道府県に帰属することから、地方消費税の清算基準は、消費税収を最終消費地へ適切に配分するための重要な仕組みとなっています。

 

令和7年度の地方消費税額を比較すると、東京都は8,159億円、神奈川県は4,668億円、埼玉県は3,457億円、千葉県は3,263億円、沖縄県は740億円となっています。

 

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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