(※写真はイメージです/PIXTA)

消費税は、国民生活に広く影響を及ぼす日本の基幹税の1つです。2026年2月8日の衆議院選挙では、多くの政党が消費税率の引き下げを主張したため、税率そのものは大きな争点とはなりませんでした。しかしその一方で、経済界からは消費税減税に対する否定的な意見が示されており、また国と地方、さらには地方政府間における税収配分の在り方をめぐって、複数の重要な対立点が存在しています。本稿では、消費税減税をめぐる議論のなかから、特に3つの対立点に着目し、その内容と課題について整理します。

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消費税率引き下げをめぐる対立

消費税をめぐる第1の対立点は、税率引き下げの是非です。

 

2026年2月8日の衆議院選挙では、多くの政党が消費税率の引き下げを主張したため、選挙の争点として大きな対立点にはなりませんでした。

 

しかし、経済界からは消費税減税に対して否定的な意見が出されており、この点が1つ目の対立点であるといえます。

国と地方における消費税配分の問題

第2の対立点は、国税と地方税における消費税の配分です。

 

税率10%の場合、国が7.8%、地方消費税が2.2%となっており、軽減税率の8%の場合は、国が6.24%、地方消費税が1.76%となっています。仮に食品の消費税がゼロになった場合、地方自治体は年間約2兆円近い減収となります。

 

また、これらの地方消費税の割合とは別に、消費税収の19.5%は地方交付税として地方に配分されています。これらを合計すると、消費税収の約40%相当が地方に配分されていることになり、簡単にいえば国と地方の配分比率はおおむね6対4となります。

 

大阪学院大学の八ッ尾順一教授は、国民生活に密着した行政サービスを担っている地方政府に対して、現状よりも多くの税収を配分するべきではないかという考え方を示しています。

 

しかし、消費税減税の議論においては、減税による地方税の減収問題とは別に、国と地方の税収配分そのものを再考するという踏み込んだ議論はあまり見られません。

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