(※写真はイメージです/PIXTA)

ヨーロッパ屈指の観光大国・スペイン。好調な観光業に加え、EU復興基金の活用や労働市場改革による内需拡大を背景に、2024年は「3%超」の成長率を記録するなど、EU内でも突出した経済成長を維持しています。しかし、2024年、政府は「ゴールデンビザ制度」の廃止を決定。その理由について、本記事でくわしくみていきましょう。

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富裕層誘致政策「ゴールデンビザ」を廃止したワケ

イサベル・ロドリゲス相(住宅・都市問題相)は、2024年4月9日に開かれた閣僚会議において、2013年に導入された不動産投資によるビザ(査証)制度について、これまでに1万4,576件が交付されたと報告しました。

 

申請者の主な出身国は、中国、ロシア、英国、米国、ウクライナ、イラン、ベネズエラ、メキシコなどです。同相によると、申請件数は過去2年間で特に増加しており、2022年には2,017件、2023年には3,273件、さらに2024年2月時点ですでに424件が承認されています。

 

このゴールデンビザ制度は、「50万ユーロ(約9,000万円)以上の不動産を買えばビザの申請資格が得られる」というしくみで、スペイン語が話せなくても、スペインに住んだことがなくてもビザがもらえるしくみでした。実際、上記の申請者の出身国も、スペイン語話者ではない国が上位を占めています。

 

スペイン政府はこの急激な増加を警戒し、ゴールデンビザ制度の全面的な廃止を決定しました。

 

 

矢内 一好
国際課税研究
首席研究員

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