(※写真はイメージです/PIXTA)

物価高が続くなか、年末年始の食費に不安を感じる家庭は少なくありません。クックパッド株式会社の調査では、昨年から食費が増えたと答えた人は83.9%にのぼるなか、年末年始の食費予算帯はほぼ横ばい。こうした状況を象徴するのが、栃木県で暮らす阿久津直美さん(70歳・仮名)です。年金月15万円で夫と暮らす直美さんは、東京から帰省する娘一家を前に、孫の成長を喜びながらも、“食い尽くし系”の娘のダンナの存在に頭を悩ませていました。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

データで読み解く「日本経済」のリアル【季節&気象・マインド・おもしろジンクス編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】
八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)

 

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

「孫は可愛い。でも、あの人も来るのよね…」

「ただでさえ物価高なのに、あの“食い尽くし系”がついてくると思うと、正直、憂鬱で……」

 

栃木県で夫と2人暮らしをする阿久津直美さん(70歳・仮名)は、そう言って肩を落としました。東京で暮らす一人娘・未央さん(38歳・亀井)一家が、去年に引き続き今年の年末年始も帰省することになっています。3歳の孫は今まさに可愛い盛り。会えるのはうれしい——そのはずでした。

 

しかし、直美さんの胸の内は、手放しで喜べるものではありません。

 

直美さん夫婦の年金は、2人合わせて月15万円。夫が自営業だったこともあり、貯金は約500万円です。老後資金としては決して心もとない金額ですが、持ち家があり、近所から野菜やお米をお裾分けしてもらうことも多く、日々を慎ましく暮らす分には、今のところ大きな支障はありません。

 

娘の未央さんも、実家の事情はよく理解しています。未央さんは共働き夫婦。世帯年収は約1,000万円あり、金銭的に頼ってくることはありません。それどころか、イベントごとにちょっとした贈り物を送ってくれたり、使わなくなった化粧品を「まだ使えるから」と譲ってくれたりと、何かと気遣ってくれる存在です。

 

「娘には、本当に感謝しています」

 

それだけに、直美さんが気に病んでいるのは、“娘のダンナ”の存在でした。

「出したもの、全部なくなるんです」

未央さんの夫・洋輔さん(40歳・仮名)は体育会系で営業職。体格もよく、結婚当初は「頼もしい人だな」という印象だったといいます。

 

ところが、去年の年末年始を一緒に過ごして、その印象は大きく変わりました。

 

「おせちも、煮物も、お雑煮も……とにかく、出したものを全部、平らげてしまうんです。『お義母さん、おいしいです!』と言って食べてくれるのはいいんだけれど、食べるスピードも早くて夫も呆気(あっけ)に取られていました」

 

元日はもちろん、翌日にはおせちがほぼ空に。気づけば食材が底をつき、正月早々、夫婦で買い出しに出る羽目になりました。

 

「細かく計算したわけじゃないけれど、結局、3万円くらいはかかっていたと思います。お正月だからって気が大きくなって、『まあ仕方ないか』って出した分も多くて……」

 

月15万円の年金生活にとって、3万円は決して軽い出費ではありません。

 

未央さんも、夫の大食いには自覚があるようで、後日「お正月はごめんね」とお米を送ってきました。その気遣いが、直美さんの胸を余計に締めつけました。

 

「娘にそんなことをさせてしまったのが、つらくて……」

 

同時に、無神経に食べ続ける娘の夫への苛立ちも、どうしても拭えませんでした。

「今年はカニ、やめようか」夫の一言

今年は、孫も少し大きくなりました。「せっかくだから、カニでも用意しようか」と直美さんは考えていました。

 

しかし、その話を夫にすると、返ってきたのはこんな言葉でした。

 

「去年みたいになるなら……カニはいらないよね」

 

孫も娘も可愛い。でも、あの人も一緒に来ると思うと、どうしても気持ちが追いつかない。直美さんは、複雑な思いを抱えたまま年末を迎えようとしていました。

 

悩んだ末、直美さんは思いきって娘の未央さんに電話をしました。すると、未央さんから思いがけない話を聞かされます。

 

「帰省のときのお土産、何にする? って話をしたの。みんなで食べられるものがいいかなって」

 

直美さんは内心、身構えました。ところが、続いたのは予想外の言葉でした。

 

洋輔さんがこう言ったというのです。

 

「だったら、うちの取引先のおせちがいいんじゃないか? 俺の心象も良くなるし、うち用とお義母さんの家用に2つ頼むよ」

 

「だからね、お母さん。今年はおせち、無理して作らなくていいから」

 

思わぬ提案に、直美さんは言葉を失いました。

 

「そういうことなら……うちでお刺身くらいは用意するわね」

 

電話を切ったあと、直美さんは少しだけ、肩の力が抜けたといいます。

次ページ約5人に1人が「カニを諦める」年末
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録