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墓前で爆発した怒り
納骨が終わり、お墓の前でのこと。63歳になる妹が口を開きました。
「納得がいかないわ。不動産と現金のほとんどを兄夫婦がもっていくなんて。お父さん聞こえてる? 頑固ジジイは死んでも変わらないのね」
さらに、Aさんの妻に向かって手桶の水をかけながら叫びます。
「お義姉さん、お父さんになにを入れ知恵したのよ! こんな手書きの遺言書なんて認めない。不動産はお兄さんに譲るから、その分現金を多く渡して!」
ついに、妻の堪忍袋の緒が切れました。
「お金のにおいがした途端に“お父さん”? よく言えるわね。お義父さんとお義母さんは、ずっと娘に看てほしいと思っていたのに、いまさらなにをいうの!」
憤慨した妻は義妹に掴みかかり、供えられた花や線香がなぎ倒され、あたりが灰まみれになるほどのとっくみあいの喧嘩に発展してしまったのです。
「寄与分」と「事前の対策」の重要性
被相続人(父)に対して無償で療養看護などの労務を提供し、財産の維持・増加に貢献した場合、「特別寄与料」を請求できる制度があります。今回のAさんの妻のように、法定相続人ではない親族(相続人、相続放棄した者等は除く)も対象となります。
相続は金額の多寡にかかわらず、関係者の感情的なもつれから「争族」に発展することもあります。日ごろからの「終活」は重要です。エンディングノートや公正証書遺言などを作成し、生前からその人の想いを伝え残しておくことが、残された家族を守るために必要なことなのでしょう。
三藤 桂子
社会保険労務士法人エニシアFP
共同代表
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