「来てもらう」ことの意味を、少しずつ変えていく
「先月、意を決して、拓也に『そろそろ私も体力的にきつくなってきた』って言ってみたんです。そしたら、すぐ『じゃあ今度はうちに来てね』って言ってくれて。その言葉で、張り詰めていた気持ちがふっと軽くなりました」
以後、美代子さんは“おもてなし”をやめ、来訪がある日には「お昼は買ってきてね」と伝えるようにしたといいます。
「孫はおもちゃじゃなくて、一緒に折り紙するだけでも楽しそうだった。自分で勝手に『こうしなきゃ』と思い込んでいたんだな、と」
「喜べない自分が嫌だった。でも、無理をして関係が壊れても意味がない。自分の年金の範囲で、無理なく関わっていくことが、長く穏やかな関係を保つコツだと思います」
家族だからこそ遠慮せず話すこと――それは「老後の安心」と「孫との絆」の両方を守る手段でもあります。
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