自由な移動、“選べる税制”…相続税ゼロの国も多数、「欧州」に富が集まる納得の理由【国際税務の専門家が解説】

自由な移動、“選べる税制”…相続税ゼロの国も多数、「欧州」に富が集まる納得の理由【国際税務の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

欧州は、世界全体でみると経済規模では米国や中国に及びませんが、「一人当たりの豊かさ」では際立った存在です。ルクセンブルクやスイスを筆頭に、上位20ヵ国のうち9ヵ国を欧州勢が占めています。その背景には、多言語国家や自由な移動など、ビジネスの柔軟性を高めるいくつもの要素がありました――。世界の富裕層が注目する欧州の特徴について、本記事でくわしくみていきましょう。

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国民1人あたりの生活水準が高い「欧州」

2025年の世界GDPランキングでは、上位から米国、中国、ドイツ、インド、日本の順となっており、米中の経済規模が突出しています。

 

しかし、「1人当たりGDP」のランキングをみると、まったく異なる結果が示されています。ここでは欧州諸国が上位を独占し、日本は38位にとどまっています。

 

欧州に限定してみると、ルクセンブルク(1位)、アイルランド(2位)、スイス(3位)、デンマーク(9位)、オランダ(11位)、スウェーデン(14位)、オーストリア(15位)、ベルギー(16位)、ドイツ(17位)と、上位20ヵ国のうち9ヵ国が欧州勢です。

 

一方、国全体のGDPランキングでは、ドイツ(3位)、英国(6位)、フランス(7位)、イタリア(8位)、スペイン(12位)、オランダ(18位)の6ヵ国のみが上位20ヵ国に入っています。

 

この対比から、欧州諸国は「国の規模が小さくても、国民の生活水準が高い」という特徴を持っていることがわかります。

豊かさの「質」を支える移動の自由

欧州には「シェンゲン協定(The Schengen Agreement)」があります。この協定は、加盟国間の国境検査を撤廃し、域内の移動を自由にする一方で、対外国境には共通の出入国管理ルールが設けられています。

 

2025年1月1日にはブルガリアとルーマニアが全面参加し、EU加盟27ヵ国のうちアイルランドとキプロスを除く25ヵ国に、非加盟国のアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスを加えた計29ヵ国で国境検査が廃止されました。

 

この仕組みにより、人的・経済的な移動が非常にスムーズになっており、富裕層が生活や資産運用の拠点を柔軟に選べる環境が整っています。

 

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