外資系IT企業で部長職を務め、年収1,400万円。都心のタワマンに妻と娘と暮らす中山さんは、人も羨む順風満帆な人生を歩んできました。ところがある日、本社から届いた一通のメールが、平和な毎日を変えることに……。中山さんが家族に隠していた“切ない出勤”とは? 見ていきましょう。

「行ってきます」…電車に乗って向かう先

「じゃあ、行ってくるよ」


「いってらっしゃい、雨が降るから傘持っていってね」

 

パリッとしたスーツに身を包み、妻に挨拶をした後、家を出ます。しかし、中山さんが出社するべき会社はありません。誰かに見られぬよう3駅ほど離れた駅のカフェに入り、PCを開いて転職サイトを見る。1ヵ月以上もの間、これがルーティンになっていました。

 

退職金のおかげで、すぐに生活に困ることはありませんでした。また、妻が異変に気づいている様子もありません。

 

しかし、このまま希望する仕事につけなかったら? タワマンの高額なローン、管理費や修繕積立金、娘の教育費、その他諸々の出費。何もしなくても残高は減っていきます。

 

そして、毎日カフェやコワーキングスペース、図書館などを回り、帰宅時間まで過ごす惨めさ。家族に嘘をついているという後ろめたさ。そんな日々に心が限界を迎えました。バレる・バレないではなく、自分自身が耐えられなくなったのです。

ついに告白、妻の意外な反応

ある晩、中山さんは心を決めて、帰宅した妻に退職をしたこと、転職先は見つかっていないこと、このままの生活は維持できないかもしれないことを伝えました。すると驚くことに、妻はほとんど動じずに受け入れたのです。

 

「自分ももっと働ける」「収入が下がるなら、そこに生活を合わせよう」と、前向きに話してくれた妻。それを聞いた中山さんは、思わず涙が滲んだといいます。

 

「これからどうするんだと、多少は責められるんじゃないかと思っていたんですが……。心底ありがたかったし、頼もしかった。恥を捨てて伝えてよかったです。“ところであなた、毎日どこに出勤してたの?”って言われてしまって、しばらく笑いが止まらなくなりました」

 

そして、収入は下がってもいいから働き先を見つけることが最優先。家計が厳しくなったらタワマンや外車を手放す選択肢もある。身の丈に合った生活をすればいい……夫婦でそう話し合いました。それから1ヵ月半後、中山さんは年収750万円の中堅企業に再就職を果たしました。

高収入や肩書より大切なもの

外資系企業は高収入ですが、成果や経営状況によっては容赦なく切られることもあり、「自分だけは大丈夫」という保証はありません。

 

けれど、どんな企業に勤めていても「もしも」は起こり得ます。そんなときに、支え合える家族関係があるかどうかで、その後の人生は大きく変わるのかもしれません。

 

高収入や肩書きよりも本当に大切なのは、素の自分を受け入れてくれる居場所なのだと、中山さんは今、静かに語ります。

 

 

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